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今度生まれたらのlinenのレビュー・感想・評価

今度生まれたら(2022年製作のドラマ)
3.9
70代の夏江は自分を「ただの年寄り婆さん」と称し、専業主婦でしかない自分の生き方に悶々とする。等身大の女性を松坂さんがコミカルに演じる。夫は風間さん、お姉さんは藤田弓子さん他、周りを囲む年配大御所俳優の方々の熱い演技で見応えあり。序盤とエンディングに流れる木琴はどこか物憂げなメロディー。
1話目の法事のシーンなど長回し風で親戚一同会する会話の掛け合いシーンは舞台演出の様だし、若かりし頃のシーンは白黒映像になったり、映像の色味も温かくこだわりを感じる作り。世代毎抱える人間模様が面白おかしく描かれる。本音・毒舌・風刺ありの、内館ワールド満載のエッジの効いた会話劇。

前半は夏江の悪あがき満載で、面白かったけれど、後半は学生運動などの時代背景が語られたり、年配男性にも深い闇があるんだな、とか孫たちの意見強すぎとか、忖度する年代とかテーマ盛り過ぎで失速。時には悪あがきしてみるのも良いかも笑
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