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還魂のバナバナのレビュー・感想・評価

還魂(2022年製作のドラマ)
4.2
韓国の伝奇ロマン物。
伝奇といっても妖怪は出て来ず、架空の国テホ国では『毀滅の刃』の“水の呼吸”の様な、水の気を使える者が剣術の腕も高く、その中でも名家4家がテホ国を守る役割を担っていた。

しかし、名家の一角チャン家の跡継ぎチャン・ウクは、ある秘密から赤子の頃に父親から気門を塞がれ、全く使うことができない。
その頃、都を賑わしていた女刺客ナクス(落首)がテホ国の騎士団・松林の総帥に追い詰められ、死の間際に“還魂術”を行い、たまたま傍に居たムドクという少女の体にナクスの魂が入る。
だが、ムドクの体はひ弱な少女であったため、ナスクの魂は残っても、剣客としての力を使うことは出来なくなった。
それに気付いたチャン・ウクが、水の気脈が使える様にムドクから指導を受ける代わりに、ムドクは表向きはウクの侍女として遣える、という契約を交わすのだった…という展開。
ですので、表向きは坊ちゃんと侍女の関係で、裏では、師匠と弟子、という構図になっています。

1話が75分もあり、それが20話あるので長いです。
1話冒頭に出たナクス役のコ・ユンジョンがほぼ1話しか出てこないのにむっちゃきれい。
ムドク役のチョン・ソミンは毒舌が似合う庶民的な顔。
Netflixsが資金提供しているので、セットも豪華だし、CGもテレビドラマなのに違和感なく自然です。

ストーリーはシリアスなのに、テイストがほぼラブコメで、三角関係も上手く出して進んでいきます。
しかしそれでも、前半はストーリー展開が早いのでうまくマッチしていたんですが、
8話で前半の大事な秘密が解明された後は、しばらくラブコメだけで進むので、そこら辺がむっちゃダルかったです。
ここら辺を短くしてくれていたら、全話17話くらいで終われていたんじゃないかと。
12話くらいからやっと後半への盛り上がりの助走が始まり、
また視聴する気力を取り戻しました。
そして、シーズン2を作ることが決まっていたせいか、シーズン1でも全部秘密が解明されなかったのに、最後20話の75分がまた長かった。所々冗漫な所があるのが玉に瑕でした。

しかし、ラブコメ部分が多かろうとも、俳優陣が真剣なドラマ部分はしっかり演じてくれていたので、どんどん先が観たくなる作品でした。
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