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アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実のKINのレビュー・感想・評価

4.1
人口の6〜7割がモルモン教徒であるユタ州を舞台にした「信仰」と「男性性」を巡る話。彷彿とさせるのはもちろん『トゥルー・ディテクティブ』だったけども、犯人も、主人公である刑事も同じモルモン教徒という点が非常に面白い。(その中に異物として佇むタバ刑事がまた複雑な視点をもたらしていて良い)
自ら信じていたものが段々と揺らいでいく、このドラマでは信仰とイコールの形で、男性が信じている「男性性」として描き、それが揺らいだ時に起こる歪みそして影響みたいなものをテーマにしている。

ラファティ家の面々が、さまざまな聖句やモルモン教の出典を漁って、自分が実行したいことを無理やりこじつけていく様はまさに陰謀論的な考え方だなと思った。

ドラマとして、ミステリーとしては、実は大きな展開はなく、割と実直に作っている作品だなと感じた。そこが物足りない人には物足りなく感じそうだけど、自分は最終話までかなり楽しめた。

何より主演のアンドリュー・ガーフィールド。この人観るたびに好きになっていくわ。近年の作品の"少しネジの外れた天才"的な役ではなく、今作みたいな素直な役どころの演技ももっといっぱい観たいよ!
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