NHK BSプレミアムで数年前に放送された「遙かなる山の呼び声」のリメイクドラマ版の続編ということです。
元々、オリジナル映画版の「遙かなる山の呼び声」は「幸福の黄色いハンカチ」の前日譚みたいな話として知られてますよね。先に公開された「〜黄色いハンカチ」が男が刑務所から出所してからヒロインと再会するまで。「〜山の呼び声」はヒロインとの出会いから男が刑務所に入るまでが描かれています。
で、このドラマ「続 遙かなる山の呼び声」も「〜ハンカチ」みたいな話なのかというと、黄色いハンカチとかは出てこないです。全編を通じて高倉健側の旅が描かれていて再会シーンはラストの一瞬みたいな感じでした。あれはあれで印象的で見事なシーンだったけど。あの「ハンカチ」と大筋は似たようなものですが、だいたいドラマ版「～ハンカチ」というのもすでに他の局でやってるから、さすがに色々変えて作られています。
このドラマでは妹が登場する主人公阿部寛側と、成長した息子と暮らすヒロイン常盤貴子側を均等に描いていて、設定では前作の5年後の離れ離れになった二人の話というのを90分の中に過不足なくコンパクトにまとめられている感じでした。札幌ではこんな兄妹が暮らしている。中標津ではこんな親子が暮らしています。という、トゲも毒もない話だけど絆や優しさや善意といったものが静かに語られているなと思いました。
