ナツミオ

カササギ殺人事件のナツミオのレビュー・感想・評価

カササギ殺人事件(2022年製作のドラマ)
3.9
WOWOW録画鑑賞
英国版ミステリーのTVドラマ作品
字幕版で観賞

“なぜ人は人を殺すのか……"

”4つの理由が考えられる
 恐れ 妬み 怒り 欲望
 私の経験上、人間の行動は、
 この4つに帰着する"
〜名探偵アティカス・ピュント

“このミステリーがすごい!”など7冠を達成した大ヒット推理小説を、原作者自身の脚本により待望の映像化!ちりばめられた仕掛けが楽しい珠玉の英国ミステリー!

原題 『Magpie Murders』

2022年英作品・全6話
原作・脚本 アンソニー・ホロヴィッツ
Writer
Anthony Horowitz(written by: based on his own novel)

Director Peter Cattaneo
Music by Murray Gold
Cinematography by Anna Valdez-Hanks

出演 レスリー・マンヴィル コンリース・ヒル ティム・マクマラン アレクサンドロス・ログーテティス マイケル・マロニー マシュー・ビアード 

日本語字幕 加藤リツ子

<ストーリー>
作家アラン・コンウェイ(ヒル)は人気推理小説「名探偵アティカス・ピュント」シリーズの新作「カササギ殺人事件」を書き上げたばかり。クローヴァー・ブックス社の担当編集者スーザン(マンヴィル)は気難しい彼を嫌っていたが、彼は妹ケイティの教師時代の元同僚であり、交際中のアンドレアス(ログーテティス)も彼の元同僚だ。ある週末、スーザンは社長のチャールズ(マロニー)から預かった「カササギ殺人事件」の初稿を読み進めていた。小説は、イギリス郊外のマグナス・パイの屋敷で家政婦が殺された事件を端緒に起こる連続殺人の謎を探偵アティカス・ピュント(マグマラン)が解くという内容だが、読み進めるうちにある問題に気付く。
出社して真っ先にチャールズに会いに行くと、さらに驚くべき知らせが彼女を待っていた……。

(WOWOW解説より)
“週刊文春ミステリーベスト10” 2018海外部門第1位、“このミステリーがすごい!”2019年版 海外編第1位に選ばれるなど、海外ミステリー小説の愛好家たちから絶賛され、累計40万部と大ヒットしている英国の小説「カササギ殺人事件(上・下)」(創元推理文庫)を待望のドラマ化。しかも脚本を手掛けたのは、原作者であるアンソニー・ホロヴィッツ自身。「バーナビー警部」「名探偵ポワロ」などテレビドラマの脚本も手掛ける彼だが、過去と現在、空想と現実が絡み合う入り組んだ物語を、原作の面白さを活かしながら、映像ならではの表現を取り入れ、みごとにドラマ化している。

人気作家アラン・コンウェイ役は、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズでヴァリス役を演じたコンリース・ヒル、彼の担当編集者スーザン役は『ファントム・スレッド』で第90回アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされたレスリー・マンヴィル。英国ミステリーらしく数々の仕掛けを満載。“ミステリーの女王”アガサ・クリスティにオマージュをささげたような意匠も光る逸品だ。

原作は未読ながら、原作・脚本のアンソニー・ホロヴィッツは、TVドラマシリーズ『刑事フォイル』(2006〜2015)で出会い大好きになった脚本家。
最近は、彼の著作も良く見かける。WOWOW録画を一気観‼️

面白かった‼️
人気作家の最新作原稿と作家の死。
そして原稿は最後の部分が欠落。
担当編集者のスーザンが消えた原稿と作家コンウェイの死の真相の謎に迫る。

同時に、コンウェイ著作人気シリーズの主人公“名探偵アティカス・ピュント"は、最新作の中での殺人事件の捜査を開始する。

現代のスーザン、ピュントが活躍する1950年代の英国サマセット州と違う時代だが、現実と虚構の境目がなくなり、スーザンの謎解きにヒントを与えてくれるのは、”名探偵アティカス・ピュント"本人だった‼️

この構成に痺れる。
ミステリー好き、アガサ・クリスティのファンなら散りばめられたオマージュも楽しめる良作。面白いですよ〜



【忘備録】ネタバレあり注意
キャスト
・スーザン・ライランド
- レスリー・マンヴィル
《クローヴァーリーフ・ブックス》文芸部門の編集者。アラン・コンウェイの担当。

『すべてが変わった日』(2020)のブランシュ⁈

・アラン・コンウェイ
- コンリース・ヒル
作家。ウエストミンスター校の元教師。

『刑事フォイル Foyle's War 』(2015) - イアン・ウッドヘッド役 ※テレビシリーズ、ゲスト出演

・アティカス・ピュント
- ティム・マクマラン
名探偵。ドイツ人。頭蓋内腫瘍により医師に残り3か月の余命を宣告されている。

『刑事フォイル Foyle's War 』(2013)ゲスト出演⁇
脇役だが印象に残る俳優さん。
本作でも味のある演技。小さいおメメと大きな身体が愛嬌ある。

・アンドレアス・パタキス
- アレクサンドロス・ログーテティス
スーザンの恋人。ギリシャ人。
ウエストミンスター校の教師でアランの元同僚。

・チャールズ・クローヴァー
- マイケル・マロニー
《クローヴァーリーフ・ブックス》の最高経営責任者。

・ジェイムズ/フレーザー
- マシュー・ビアード
アティカスの助手兼秘書。

レディ・フランシス・パイ
マグナスの妻。

フレデリック(フレディ)・パイ
マグナスとフランシスの息子。

クラリッサ・パイ
マグナスの双子の妹。教師。

メアリ・エリザベス・ブラキストン
パイ屋敷の家政婦。

マシュー・ブラキストン
メアリのかつての夫。

ロバート(ロブ)・ブラキストン
メアリの長男。自動車修理工場勤務。

トム・ブラキストン
メアリの次男。故人。

ネヴィル・ジェイ・ブレント
パイ屋敷の庭園管理人。

ロビン・オズボーン
牧師。

ヘンリエッタ(ヘン)・オズボーン
ロビンの妻。

エミリア・レッドウィング
医師。

アーサー・レッドウィング
エミリアの夫。画家。

エドガー・レナード
エミリアの父。元医師。

ジョージー(ジョイ)・サンダーリング
ロバートの婚約者。
エミリアの診療所勤務。

ジェフ・ウィーヴァー
墓掘り。

ダイアナ・ウィーヴァー
ジェフの息子アダムの妻。

ジョニー・ホワイトヘッド
骨董屋。

ジェマ・ホワイトヘッド
ジョニーの妻。

ジャック・ダートフォード
フランシスの愛人。

レイモンド・チャブ
バース警察刑事課の警部補。

ジェマイマ・ハンフリーズ
チャールズの秘書。

メリッサ・コンウェイ
アランの元妻。

フレデリック・コンウェイ
アランの息子。

クレア・ジェンキンズ
アランの姉。

ジェイムズ・テイラー
アランの恋人。

アンドレアス・パタキス

ケイティ
スーザンの妹。

マーク・レドモンド
映像関係のプロデューサー。

ジョン・ホワイト
ヘッジファンド・マネージャー。

トム・ロブスン
牧師。

ドナルド・リー
ウェイター。元作家志望。アランに自作の構想を盗作されたと主張している。

リチャード・ロック
警視。

サジッド・カーン
弁護師。


【あらすじ】
#1 名探偵アティカス・ピュント

イギリスの作家アラン・コンウェイは「名探偵アティカス・ピュント」シリーズで人気の推理作家だが、最新作「カササギ殺人事件」を書き上げて筆を折った。担当編集者であるスーザンはドイツ出張から帰り、週末に早速その原稿を読み進めるが、肝心の最終章がないことに気付く。半ば興奮気味で上司であるクローヴァー・ブックス社の社長チャールズに尋ねると、驚くべき知らせが彼女を待っていた……。


#2 アランの真実

最新作「カササギ殺人事件」の最終章を捜すべく、スーザンはウッドブリッジを訪れる。近くに住む妹ケイティと久しぶりに再会した後、アランの弁護士や彼の恋人ジェイムズを訪ねるが原稿は見つからない。一方、名探偵アティカス・ピュントは、助手のフレイザーとともに、サクスビー・オン・エイヴォンを訪れる。パイ屋敷で家主のマグナスが殺されたのだ。ピュントは、メアリの死とマグナスの死に関連があるとみて捜査を始める。


#3 疑惑の連鎖

チャールズとともにシティワールド社を訪れたスーザンは、買収の話を進めるために、早くCEOに就く決意を固めてほしいとせかされる。しかし、彼女はアランの消えた最終章と、彼を殺した犯人捜しに夢中だった。一方、名探偵アティカス・ピュントはパイ屋敷で起きた連続死の真相を追っていた。転落死した家政婦メアリは息子ロバートと仲が悪く、パイ屋敷の家主マグナスは、周囲の人たちから恨みを買っていたことも判明し……。


#4 パイ屋敷の暗い過去

約2年前、ケイティは久しぶりにウッドブリッジでアランに遭遇しお茶に誘われる。カフェでアランに心を許した彼女は、家族の話を語りだす。そして現在、今後の身の振り方に迷うスーザンは過去に家族を捨てた父親に会いに行くが、やはり許すことができない。一方、体調が悪化した名探偵アティカス・ピュントは、村の診療所に運ばれる。そこでメアリを事故死と判定した医師の話を聞くことに……。


#5 偽りの真相

スーザンは匿名で送られてきた写真から、恋人のアンドレアスがアランの死に関わっているのではと疑い始め、彼に真相を問いただす。一方、名探偵アティカス・ピュントに問い詰められたパイ屋敷の庭師ブレントは、屋敷から盗まれた銀のお宝2点を湖のそばで見つけ、そのうちの一つを骨董品店に売ったと証言。また、ブラキストン一家の住んでいた家を訪れたピュントは、メアリの日記を発見する。


#6 笑顔の別れ

スーザンは、出版社を突然辞めたジェマイマに会い、新作の原稿は木曜のディナーの席でチャールズが受け取ったのではなく、スーザンが出張でドイツにいた水曜に郵送で出版社に届いていたことを知る。そして、最終作のタイトルが「カササギ殺人事件」でなければならなかった理由を突き止める。一方、ロバートの父親から話を聞いた名探偵アティカス・ピュントは、ついに事件の全貌を明らかにすることに……。







 
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