このレビューはネタバレを含みます
Netflixのドラマで少し前に観た
サンクチュアリで、日本のドラマ作品にも夢中になれる素敵な作品がある事を知り、本作もホーム画面にデカデカと広告がいつも表示されており、本格派女優の永野芽郁ちゃんと、これまた日本の誇るトップクラスの鈴木京香さんのダブル主演の サスペンス?を思わせるドラマとの予想で躊躇無くチョイスした。
結果
○50代半ばのおっさんの僕には
極めて不向き。
○小学高学年から中学の女子あた
りが最適。主人公は二十代半ば
の作品だが、二十代以上の成人
で、世の中のさまざまな まと
もな映画やドラマを体験してる
人には物足りたいと思われる
○タイトルや演出はミステリーサ
スペンス 復讐劇を装っている
が、中盤から嫌な予感と薄気味
い、感じがちょいちょい出て来
て、ラスト8話は、ユージュア
ルサスペクツ以来のとんでもな
い、どんでん返しにやられた。
これは、真犯人が誰で とかで
はなく、小学生から中学生の未
成年女子の恋の憧れ 的な と
にかく、乙女チックというか、
少女漫画特有の非現実的な50代
半ばの男性にとって、ノスタルジーもシンパシーも何も無い 違和感 不快感。
○2話あたりまで観て、なんか台詞の感じやキャラが少女マンガみたいだなぁと思って調べたら やっぱそうだったので、ある意味原作に忠実に作品をしっかり再現しているのだとは思う。原作を読もうとは一ミリも感じないが。
○せっかく見出して しかも8話なので、頑張って続けてみる中、突然第6話後半からエモ!になり、エンディングにかけての流れが楽しみになり これまで眠気を惜しんでも続けてみたいと思わなかったが6話がすごい良いフックを作っていた。結果個人的にはそこが最大でラストの8話の酷さには空いた口が塞がらず 悪い意味の放心状態になってしまったほど。
○主役二名の演技はやはりお見事だが、特に前述の第6話における
お二方の 他作品ではあまり見かける事の少ない 罵声 怒鳴り合い などの希少な演技が素晴らしく、流石だなぁ!と感心させられた。
○対してそれ以外の方々のキャラ設定しかり、仕上がったものが異様に薄っぺらで個性が感じられず、タレント?のミッチーも個人的にはどこに何の才能があるのか?この20年まったくわからないが、おそらくもっとまともな演技も出来るとは思うが 意図的なものか?素人中学生の劇の棒読みのような演技であったり、キーマンとなる鈴木京香の長男を演じた彼のキャラも一貫性がなく、謎めいた人物のはずが、割と序盤から可愛らしいさを小出しにするなど、凄く漫画感たっぷりだった。
○未成年向け?と思えたのは、作中に良くも悪くも男女の関係がほぼ描かれておらず、表面的な表現ばかりで、まさに恋愛未経験の男性という存在をまったく理解していない人の想像する男性像として全て描かれておりその辺りがとても薄っぺらく感じた 上に本作の本当の核となる恋愛ドラマをこれだけ、騒いでおいて、そこに持って行く強引さは前代未聞。
○わかりやすさとしては、誰が観ても誰を疑い 誰に味方する、的に正しく導かれるようになっているが、とにもかくにも その辺りも漫画を忠実に再現しているからなのだろうが、怒涛の最終話における火災しかり小火の再現とその場に居合わせる人の演出が吐き気がするほど、これまでの流れを台無しにしてしまっていて残念だった。
テーブルに引火した火を自分の上着を脱いで叩いて消す、命懸けで消火する。
テーブルに乗っかって消火して、
何が原因なのか?意識ギリギリの状態でテーブルから落下するシーン。火傷なら痛みで騒ぎのたうちまわるはずなのに、出血多量で貧血で意識が薄れる描写とか違和感ととってつけ感が凄すぎた。
ものの1分未満の決死の消火活動だが、白いシャツに ドリフのコントみたいな黒焦げと煤汚れが出来ているのも薄っぺらで萎えた。
同人物の過去の再現においても
カーペットに引火してしまった火の消火を断念して避難するが、もちろん消火出来ず避難、、燃え出し、火が大きくなる真っ盛りの中
焦げはその後から出来るのに そこから避難してきた彼の靴下の裏が焦げていた という再現と会話もゲンナリしてしまった。最後の最後のどんでん返し ネタ明かしがこんなにお粗末でよいのか?
○お茶の間で夜8時台に一家団欒で観るには毒にも薬にもならず程よい時間潰しになるような作品だと思えた。
映画好き、サスペンスやミステリーのまともな映画が好きな人にはにはオススメはあまりできない