無影

仮面ライダーギーツの無影のネタバレレビュー・内容・結末

仮面ライダーギーツ(2022年製作のドラマ)
2.1

このレビューはネタバレを含みます

エグゼイド、ゼロワンと続き、高橋脚本3作目。個人的に前2作が好きではないので不安でしたが、総評的には、エグゼイド>ギーツ>>>ゼロワンぐらいに落ち着きました。
制作発表時からフォートナやエペっぽいFPS系バトロワが繰り広げられるらしいということは判明していましたが、こういうゲームってやってやられてでプレイヤーが順次入れ替わっていくのが醍醐味でもあるから、どうしてもレギュラーキャラを作らなければならない仮面ライダーには本質的に合わないのではと思っていました。そして、その予感は的中して、最初の邂逅編はまだ楽しめましたが、その後の謀略編でタイクーン。ギーツ、ナーゴ、バッファの4人が色んな理由をつけて何だかんだ戻ってきた時点で、もうバトロワのドキドキ感は無くなりました。作中何度か4人が消えることはありましたが、どうせ戻ってくるんでしょって分かっちゃうので……せめて、決められたルールの中で、それをどう逆手にとって逆転していくかみたいな少年漫画的な要素があれば良かったのですが、挙句の果てに創世の力という何でもありの要素が出てきて、もうどこにバトロワ設定にした醍醐味があるんだと……
また、これは本作に限らず高橋脚本あるあるなんですけど、台詞が物語の急所をことごとく外していて、感情が乗らないんですよね。例えばバッファVSベロバの決戦。因縁のある2人の最後の戦いとなれば嫌でも気持ちが昂ると思うんですけど、鍔迫り合いをしている時や、ベロバがやられて道長に声をかける時など、え、そんな臭くてありきたりな台詞…?というのばかりで、盛り上がり切らなかったです。
キャラも全体的にあんまり印象にないかな…強いていえばベロバ。ただ、それもベロバ自体の魅力というよりは、あれほど突き抜けた悪を15歳にして全力で演じていた並木彩華ちゃんの魅力かなと思います。並木ちゃんを発見できたのは、この作品を観ていて良かった点ですね。
最終回も、黎明というタイトルなので第1話に繋がっていく円環構造なのかなと思ってたら、そうではなく…ただ、幸せの総量が決まっておらず、願い、努力すれば夢が叶う世界というのは、子ども向け番組らしい爽やかなエールだったと思います。あと、ライダーのデザインとベルトはとても良かったです。特にブジンソードとギーツⅨはメタルクラスタ以来フィギュア欲しくなりました。
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