なお

仮面ライダーギーツのなおのネタバレレビュー・内容・結末

仮面ライダーギーツ(2022年製作のドラマ)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

「令和ライダー」第4作。
古今東西問わず人気の高い漫画・アニメ作品の一ジャンルである、多数の参加者の中からたった一人の生き残りを決めるいわゆる「デスゲーム」を主題とした異色のライダー作品。

本作の放送期間中になぜか地デジ放送が映らなくなってしまったため、突如として無料配信を開始したTVerとアマプラ、時に東映特撮ファンクラブの力を借りて何とか完走。

1週間限定とはいえ、ライダーと戦隊がTVerで見られるようになったのはかなり大きいな…
(アマプラは急に無料配信を打ち切ることがあるので)

✏️今日からあなたは、仮面ライダーです
前述の通り、ライダー同士の生き残りを賭けた「デスゲーム」を主題とした本作。

序盤~中盤はゲームのルールに則ったライダー同士の戦いや、それに伴う人間同士の”化かし合い”があり、令和ライダー作品の中ではまた違った存在感を示す作品だと思った。

だが中盤以降、特に未来人が介入して行われる「ジャマトグランプリ」あたりからは中だるみ感が隠せない。

ベロバやケケラといった未来人たちが用意するゲームにはルールなどあってないようなもので、せっかくデスゲームを主軸とした作品なのに、肝心の「ゲーム感」が途中で薄れてしまったのは残念。

また「ライダー同士の戦い」ということで、『龍騎』並みの仁義なきライダーバトルを期待したのだが…
さすがに時代は令和、コンプラ全盛のこの時代にそこまで思い切った物語を描くことは叶わなかったか、大きいお友達の自分が見る作品としてはいかんせん刺激が足りず意外性に欠ける。

景和の闇堕ちとか大方の視聴者が予想できただろうしね…

✏️戦わなければ、生き残れない
主人公・浮世英寿(てか「えーす」ってスゴいキラキラネームね)が変身するギーツのフォルムは主人公ライダーとしては珍しい「白」を基調としたもの。
英寿の俺様キャラクターに銃を軸としたスタイリッシュな戦闘スタイルが見事マッチしており、戦闘シーンは目に楽しい。

バトルフィールドで出現するアイテム(バックルに装着して使用)によって自在に戦闘スタイルを変え、またそれが戦況を一変させるというゲーム性の高い戦闘シーンは過去作と比較しても実に特徴的。

だがこの設定が活かされていたのもやはり中盤までで、それ以降ギーツは中間~最強フォーム一辺倒。
サブライダーたちもよほど特殊な状況でない限りは通常フォームor最強フォームの変身のみとなり、「ギーツ」が持つ良さはほぼ失われてしまった。

前々作『セイバー』でも語ったような気がするが、せっかく多様な変身フォームがあるのだから、戦闘面の実用性がどうとかは置いといて『W』や『オーズ』みたいに組み合わせでいろいろ遊んでほしい。

✏️夢、叶う
幼いころからライダーファンだったというあの鈴木福くんが、本作にて正真正銘「仮面ライダー」としてデビューを果たしたのは個人的に大サプライズ。
相当嬉しかっただろうなぁ。

これまでも劇場版やスピンオフ作品などで、駆け出しの若手ではなく大御所俳優や人気俳優がゲスト的にライダーに変身することはあったが、本編にここまでガッツリ絡んできたのは本作が恐らく初?

「願い続ければ、きっとその願いは叶う」というギーツのメッセージともどこかマッチする福くんの大抜擢。
この流れは次作以降も受け継いでいってほしい。

☑️まとめ
ゲーム性の高かった序盤~中盤あたりまでは良かったが…
それ以降の失速・マンネリ感あふれる展開には少し残念。

さて、令和ライダーとしての次作『ガッチャード』。
本作の英寿が久しぶりの「俺様系」主人公だったのに対し、ガッチャードは2009年放送の『ディケイド』以来となるカード系ライダーである模様。

ディケイドは個人的に思い入れの強い作品なので、それと同じ系統のライダー、活躍に期待。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★☆
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★☆☆
🏃‍♂️テンポ:★★★☆☆
なお

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