メタ壱

ガリレオ 禁断の魔術のメタ壱のレビュー・感想・評価

ガリレオ 禁断の魔術(2022年製作のドラマ)
3.5
TVドラマシリーズ『ガリレオ』のスペシャルドラマ版第三弾!
科学開発施設建設の反対運動を主導していたフリーライターが殺害された。
彼が遺した不可解な爆発現象の映像の真相を探るために湯川の元を訪れた草薙と牧村だったが、湯川がこの事件に関する何かを隠しているのではないかという疑念を抱く。
それは湯川と同じ高校出身であり、かつて科学の指導をした青年・古芝に関する事だった…というお話し。

ガリレオならではの、科学の在り方を描いた作品。

科学の本質とは何か?

科学というものは、戦争により発展してきたという側面があります。

たしか電子レンジやインターネット技術も軍用に開発された技術じゃなかったでしょうか?

じゃあ科学が人を殺す事を主目的として発展してきた“悪性”のものなのかと言うとそれだけではなく、それらによって人類の生活は便利になり豊かになったという側面を無視する事は出来ませんし、科学者の方々は人類の繁栄を願って沢山の科学技術を構築してきました。

科学とはそもそも純粋なもの。

ただ、それを使う人間の選択によって善や悪といった概念が後から付与されるに過ぎません。

包丁は料理を作る便利な道具であるのと同時に人を殺す道具にもなります。

核技術は原発の安定的な電力供給により人の生活を豊かにもしますが、その事故は環境を著しく破壊し、爆弾として使われれば沢山の命を奪い沢山のものを破壊します。

SNSは人と人とを繋ぎ人間関係を豊かにしてくれる一方で、言葉の暴力で人を傷つけ殺す道具にもなります。

正に湯川という純粋過ぎる人間は、科学そのものの様に思います。

科学を始め多くの物事は善と悪の両側面を併せ持っています。

だから何事もただ否定するのではなく、ただ肯定するのでもなく、その本質をしっかりと考える事が大切なのだと思います。
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