ヨン・サンホ監督による感染作品。
『新感染』よりも『呪呪呪』の雰囲気に近い気がしたが、あの迫力あるゾンビ『新感染』は超えてこない。
もう子役ではない大人のナム・ダムル君や、ク・ギョファンも出演していて、物語の謎に少しずつ迫っていく。
この作品に登場する僧侶、仏像、謎の文字など不安になる要素がたくさんありながら、迫りくる感染者に恐怖やハラハラするという感覚があまりなかったのは、韓国ゾンビにかなりの耐性ができてしまったんだろうか。
同じ話数の感染系なら、Netflixオリジナル韓国ドラマ『キングダム』の方が断然怖くて続きが気になるという中毒性があった。
ク・ギョファンの温厚な人柄なのか、暴力に満ちた作品の中で、唯一希望の光が当たる存在で、感染すると不安や恐怖に支配されていく過去の回想シーンが描かれていき、ストーリーがなかなか展開していかないもどかしさを感じた。
ヨン・サンホ監督作品の描く、窮地に陥った時の人間の本性が、やはりこのドラマでも描かれていた。