丸福

エルピス—希望、あるいは災い—の丸福のレビュー・感想・評価

4.3
民放ドラマはほとんど観ないが、オススメされたので配信で視聴。

見応えあるドラマだった。
映画「新聞記者」より切り込んだ内容だったと思う。
真実を報道する側と上層部からの圧力。その軋轢の描き方が、番組をつくる側からの視点でより明確に何よりリアルだった。

真実を伝える事の難しさ。
「どうして殺されなきゃいけないのよ!」この一言に集約されてる。
あの台詞を長澤まさみによく言わせたと思う。
圧力に屈せず伝える代償はとてつもなくデカイ。
番組降板もしくは終了。そして左遷。
それが政治的内容であれば社会から消されることも…。

そりゃ観てて熱くもなります。実際に起こってる事なんだから。
言いたくてもみんな言わない事なんだから。
相当の覚悟でこのドラマは制作されたと思う。
その熱がビシビシと伝わってきた。

キャストも良かった。
眞栄田郷敦の変わりっぷり。
このドラマのキーポイント的立ち位置。
視聴者が1番感情移入しやすいキャラクター。
彼が良かった。
とても良かった。
これからの活躍が期待出来る役者だ。
勿論、岡部たかしも良かった。六角精児も良かった。脇を固める人たちがとても素晴らしかった。

主演の長澤まさみも頑張ってた。

ストーリーは未回収部分があったのが若干気にはなった。
DV親父の逃亡を手助けした人物。毎月振り込まれてたアベショウジの謎。
犯人の動機とその後。
それ以外が熱い内容だったので、さして気にはならなかったけど。

多くの人たちに視聴して欲しい作品だ。
丸福

丸福