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さよならの向う側のdarumaのレビュー・感想・評価

さよならの向う側(2022年製作のドラマ)
4.1
上川隆也さんに惹かれて録画。30分弱×4話のオムニバスです。3話号泣…!!〆の4話も良。ここはアレンジなのかな!?原作では3話が最後のようで凄く納得。

「死役所」みたいな設定で、死者の案内人が上川さんです。ここでは死者は24時間のあいだ、生前の知り合いと会えるのですが、条件があり「あなたが死んだことをまだ知らない人」としか会えない。この縛りが効いています。

これ、昨年秋の改編期のドラマですが、深川栄洋監督、ここで力使い果たしたのかな…?(ジャパニーズスタイルが微妙すぎた。まだラストまで観てないけど。)逆にこちらは、監督の持ち味を存分に活かしていると思います。真正面のヒューマン系。

脚本は水橋文美江さん。久々に観た。
名前は知っているけど、今までの印象は特になし。
原作の良さが大きいのかもですが、本作はかなり良かったです。

以下、話毎の短評。
オムニバスですが、順番に観たほうがいいです。

episode1「Heroes」貫地谷しほり
初回だったので、特に意味が解らずふーん…と観ていたら、最後に「そういう事か!!!」
唸らせられた…めちゃくちゃうまい!!
さすが短編、すべての事に意味がある。

ストーリー的には母子ものなので自分はまさしくターゲットだと思いますが、個人的には特に泣けなかった…でもとにかく、構成が巧いと思った!!!

episode2「放蕩息子」眞島秀和、柄本明
こちらは眞島さん劇場。
毎話、最初に上川さん演じる案内人と死者が会話するのですが、その時点でちょっと不思議な動きをしていて、メガネを持ってないのに胸ポケットから何かを出して眼鏡をかけるようなポーズ?タバコ?(何だろう…)と思ったら、甦ったらグラサンかけてておおー!タバコも吸ってておお――!!もはや演技お化け。

キャストが映画「ある男」なので、ちょっと番宣ぽい感じは受けました。
関係ないというか、完全に偶然だけど、上川さんの役が「谷口」だったのもあります…

ストーリーは、1話であるネタを使っちゃったので、その裏だね、という感じでそんなに驚きはなかったですが、手にできなかった物は欲しかったもの、手にした物は父親が好きだったもの、だったのかな…?と思ったら、グッと来た。(好きなモノの継承がダブルになってる)

episode3「サヨナラの向う側」吉田凜音、今井悠貴
これがまさに!!もう涙、涙…
キュンしかない。
まず個人的に今井悠貴くんが出てきた時点で俄然身を乗り出したんですが(好き!)まさに!「ハイポジ(主演作)」を彷彿とさせる役じゃないか…
キスするのかな、と思ったら、そのズラシが好きすぎた!
からの!!
まさかの!!!
そんな事言うとは(驚驚驚)

ほんと、キュンしかないです。

主人公の美咲が2回歌を歌うんですが、1度目がラップっぽい感じで、2回目の歌がめっっっちゃ良かった!
昔、RAM WIREというバンド(かな?)が好きだったんですが、それをちょっと思い出した…
主役を演じられていた方(吉田凜音さん)は初めて見ましたが、実際にシンガーなんですね!!調べたらこの曲をリリースされているみたいなので、後で聴いてみよう。

(すみません!歌好きで…音楽ネタっていうだけでちょっと評価高くなりがちなのは認める、笑)

ターゲットとしては若い子向けだと思いますが(演者さんが二人とも若いので)、全世代が観ても泣けると思います。

ちなみに、前に演奏してたバンドの人が、2話のレンタルビデオ店の店員さんで驚いた!(笑)
すっごい見た目なので2週連続で観た人は誰でも気づくと思う…渋谷謙人さんだったのか!
ロン毛の金髪でビジュアル系メイクの理由がわかった(笑)

episode4「長い間」戸田菜穂
これはちょっと変則で、最終話なので案内人の谷口自身の話と、途中にエピソードが1つ入ります。そのエピソードを演じているのはジャニーズの子で、たまたまキンプリの岸くんのドラマタイトルを知っていたので、ネタバレというかてっきりそうかと…!でも微妙に違いました(笑)
原作では一番人気のエピソードだそう(いかにも!だからジャニーズなのね、みたいな。笑)

一応、それに感化されて…みたいなところはありますが(4話まで来ると作り的に前半を受けての後半になっているという事がよくわかる)、やはり!本筋が泣けた…
何故、上川さんがコスプレのような見た目(白髪)だったのか。
謎が解けた時、こみ上げるものがありました。

上川さんは、こういう役がよく似合いますね…とっても素敵。

日テレ系(読売テレビ)のドラマなので、Huluで配信されてるのかな?
短い時間で感動したい時におすすめ。
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