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黒革の手帖のぐるのレビュー・感想・評価

黒革の手帖(2017年製作のドラマ)
3.0
あるあるとツッコミとスリルが入り混じる佳作。武井咲さんの美貌にただひたすら溺れるようなドラマでした。ただ銀座も政治も中選挙区制とバブルの中で脂ぎっていた時代の話を、この年代の女優さんや時代設定にするのはそろそろ無理が出てくるのかもしれない。時代劇的な分類へ差し掛かっているかも。

以下つらつらあるあるとツッコミ。
あるある

* 札束で顔叩かれて人生を拘束されること、金がなければ尊厳も生活も奪われることに飽き飽きしている元子の気持ちも分かる。そこから脱出した人に嫉妬してイタい行動するリーマンもめっちゃ分かる、居る。
* 金融の小学校しぐさがリアル
*クラブのお客さんのノリが超リアル
* 仲里依紗さん 真矢みきさん 伊東四郎・高嶋政伸筆頭の男性俳優陣 演技が凄すぎる。本当にああいう人たちが居るんだよなぁ…

ツッコミ

* ベテラン銀行員だったのにエクセルで単式簿記でしか帳簿つけていない主人公が気になる

* あの接客で成り立つのは武井咲さんの美貌でないとあり得ない

* 銀座デビューさせてもらった恩人のママの太客と面子を潰すのはアカンって…ヘルプが独立するのはあれだし、折角いいママに巡り会えたんだからもう少し勉強すればいいのにとは思った

* ドレスでアフターはあり得ない(あからさまにホステス連れと分かる同伴する人はいない)。波子の出勤時の服装(ジーンズのショートパンツ)も緩いガルバでも厳しいのでは。終盤の波子の黒のロングドレスに金髪、しかも地味で安く見えるヒールはたとえママでも無理では。

* 「銀座一のクラブ」買収にこだわる理由がな…今のカルネもいいハコだし、大箱ならいいってもんじゃないし、また一から女の子との関係構築するのめんどいし…カルネを育てた方がええんちゃうとか思ってしまった
* 今は大箱にこだわる人居そんなに居ないんじゃないかなぁと。都内の繁華街からは少し外れたところで小じんまりでいいから、馴染みのお客さんがゆったり飲んでいくスナック持ちたいって人は見るけれど。やはり昭和の文脈で成り立つロマン。

* せっかくすみ江という見込みのある人材を手に入れたのに、ああいう使い方するのは…こういうママの下では働きたくない

* 銀行・役所に派手な格好や着物で行くのは、マネロンなり疑ってくださいというようなもので避けた方が本来スムーズなはず。特に所帯を持った政治家の安島や、経営者の客を訪ねるのに派手なモノトーンの訪問着という、まず素人ではない格好なのはちょっと配慮が…
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