kkkのk太郎

オリーのkkkのk太郎のネタバレレビュー・内容・結末

オリー(2022年製作のドラマ)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

持ち主の男の子を探すうさぎのぬいぐるみ・オリーの冒険を描いたファンタジー・ドラマ。

俺が観たかった『トイ・ストーリー4』はこれだ!!😭

計4話のミニドラマ。
正直、第1話を観た段階ではそのあまりの『トイ・ストーリー』っぽさに辟易としたのだが、第2話の終盤から急にサスペンス要素が追加。狂人と化した相棒のピエロ人形・ゾゾが物語を引っ掻き回してくれました。恐怖のワタ引き抜きは絶対ディズニー・ピクサーでは不可能…😱
感動路線とホラー/サスペンス路線、そしてちょっぴりビターなストーリーが上手く絡み合い、『トイ・ストーリー』とは一味違う楽しさを提供してくれる作品に、最終的にはなっていたと思います。

CGIのクオリティは驚愕の高レベル。本物のおもちゃがそのまま動き出したようにしか見えない。
監督はピーター・ラムジー。あの傑作『スパイダーマン:スパイダーバース』の共同監督の1人です。この人が監督しているんだから、本作のアニメーションがレベチなのは言うまでもないですよね。

反面、人間の演技がイマイチで、特に子供同士の喧嘩シーンは段取り感が強すぎた。お母さんの喋り方や身振り手振りもなんか過剰だし、多分ラムジー監督、人間の演技に興味ないんだろうな😅

ビリーのストーリーラインとオリーのストーリーライン、この2人の時間軸がずれているというのが本作のミソ。
まぁぶっちゃけ、そのことに関しては途中でなんとなく気付くので種明かしに驚きはないんだけど、第1話とそう繋がるのか!というクライマックスには素直に驚いたし感動もした。号泣…ってほどではないにしろ、心が温まった時に流れる涙がポロポロ…🥲
…まぁ何も知らないはずの娘がなぜか人形の名前を知っているというのは若干ホラー入ってるけどね😅

気になるのは設定の甘さ。
『トイ・ストーリー』シリーズでは、おもちゃは人間の前で動いたり喋ったりしてはいけないというルールがあったが、本作ではそれは無い。
強い絆で結ばれていればおもちゃとお話しできるし、そうでなければ彼らの声や動きは認知できない。多分そういう感じだと思う。信じていれば見える、という点では妖精や妖怪に近いと言えるのかも。
とはいえ、妖怪とは違いおもちゃには実体があるわけでね。彼らが病院を走り回っている時、一体人間にはそれがどういう風に見えていたのか甚だ疑問である。

ゾゾを倒した攻撃も、「あっ、そこへの攻撃は致命傷なんだ」と思っちゃった。だって人形なんだから頭だろうが胸だろうが、どこを剣で刺されても問題ないんじゃ無いの?
言葉で説明するのは野暮、というのはわかるのだが、細かい設定についてはあんまり深く考えていないというのが観客にも伝わってきてしまって、なんだかそれがノイズになってしまった。
全体的にもう少しキツくネジを締めていてくれていたら、クライマックスでは号泣していたかも。

不満点がないわけでは無い。
が、『トイ・ストーリー4』に否定的な(というか怒りすら覚えている)自分にとって、これが『4』で良いよもう!というくらいには感動したし楽しかった♪
色々な人に広くお勧めしたい作品です😊
kkkのk太郎

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