うにたべたい

10号誕生!仮面ライダー全員集合!!のうにたべたいのレビュー・感想・評価

3.4
仮面ライダースーパー1の終了により、仮面ライダーシリーズは一旦、終了となりました。
ただ、終了を惜しむ有志の間で、仮面ライダーの新しいシリーズを望む声が出てきました。
ZXは、その声を受けた仮面ライダーシリーズプロデューサーや石ノ森章太郎氏が動き出して作られた仮面ライダーで、テレビシリーズではなく雑誌展開やイベント展開がメインです。
グッズは発売されましたがおもちゃ化などはしておらず、ZXをメインとした映像化作品もテレビスペシャルの本作のみです。

ブラジルの大学に通っている日本人・村雨良は、自身の運転する小型飛行船に記者の姉を乗せて、アマゾン奥地を遊覧していた。
だが、突如現れた謎の飛行物体に攻撃され、秘密組織バダンのアジトに連れ去られてしまう。
姉は殺され、良は改造手術を受けてバダンの手下にされてしまうが、行動中の事故により自我を取り戻す。
バダンへの復讐を誓った良だが、その後先輩ライダーたちと出会いを経て、正義の戦士・仮面ライダーZXとして悪と戦うことを誓う、という展開です。

ライダーとなった経緯、9人ライダーとの交流、そしてバダン最高幹部を倒すまでが本作一本にまとめられているため、かなり駆け足な展開です。
また、9人ライダーが登場しますが、役者含めてまともに登場するのはV3、ライダーマン、スーパー1くらいで、他のライダーは顔出しなし、2号だけは声のみ佐々木剛が演じてますが、他は別人で、ストロンガー、アマゾンあたりは違和感ありまくりです。なぜ元の声を演じようとしないのか。
戦闘シーンも基本的にいつもの乱闘で、仮面ライダーの個性も何も無いのが悲しい感じですね。
一応、Xはライドルの形態変化、ストロンガーの電ショック、スーパー1はファイブハンドをチェンジさせて戦っていたのは良かったと思いました。

個人的にはZXといえば、仮面ライダーSPIRITSの印象が強いです。
本作を前回見たのはだいぶ前でSPIRITSを読む前だったのですが、SPIRITS読む前と読んだ後では印象は変わりますね。
凶悪な怪人として描かれていたヤマアラシロイドやジゴクロイドなんかが、モブ怪人扱いで倒されていたのは悲しかったですが、三影英介やルミちゃん、一条博士が実写で動いているのは新鮮でした。

あと、村雨良役の菅田俊の髪型がパンチのため、Vシネ感が出てます。
そういった点や、御影との友情、意外にハードなストーリーで、ライダーファンのお兄さん向けな感じがあります。
個人的にはSPIRITSのイメージがあるので、実写でアクションをするZXが見れて満足でした。