タロ

大奥のタロのネタバレレビュー・内容・結末

大奥(2023年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

久通役の貫地谷しほりさんが、痛快でした
いろいろな人を、言葉で論理的に打ち負かす様が見ていて、ワクワクしました

そして、ラストの吉宗とのやりとり

この時代のために、自分が正しいと思ったことをした、自分の手を汚してでも

でも、時代のためだけではないのですよね、自分がそんな景色を見たかったから

それは、そこだけ切り取れば、悪、ですよね
でも、善良なだけでは、権力を持ち、時代を動かすことなんて、できない

どの将軍も、孤高で、孤独で、寂しげだった
俳優さんの演技が素晴らしかったです

そして、特筆すべきは、やはり、家重を演じられた、三浦透子さんでした

自分が、周りの役に立てないと思う、苦悩
そんな自分が役に立てることは、この世からいなくなることです、と言う家重に、返した吉宗の台詞

人の役に立てないから死にたい、ということは、裏を返せば

生きるなら、人の役に立ちたい

ということではないのか

どんな人も、誰かの役に立ちたい
だって、人は、誰かに迷惑をかけ、誰かを助けて生きてるんだから

みんな、1人で生きることは、できない

自分もそういう思いに苦しんだことがあるから、家重と比較するなんて烏滸がましいけれど、泣いてしまいました

時代考証にフィクションを重ねる、よしながふみさんの素晴らしい原作に、ドラマオリジナルのセリフを織り混ぜる森下佳子さんの手腕に脱帽でした

本当に、力強い、ドラマです

シーズン2も始まりました、心して拝見するのが、楽しみです!
タロ

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