想のどうにもならない運命がやるせない。
紬はあまり好きになれなかった。それがよかった。
無自覚に人を傷つけるが本当に無自覚だから本人は何とも思っておらず、けどかわいいから許されちゃう。みたいな。いるよね〜こういう女子。っていうところがリアルでよかった。
ただの「耳が聞こえない可哀想な男の子と頑張る女の子」っていう簡単なストーリーじゃないところがいい。その複雑さが人間らしさだったり対話の醍醐味だったり言葉の面白さなんだろうな。と思った。
度々、数分出てくる紬の後輩「田端」がいい味を出していた。彼は想と紬やその他2人に深く関わる人物とは違い、ただの紬の後輩。この物語で1番視聴者に近い第三者の目を持っていた。
田端（第三者・一般）の純粋な発言に冷静でいられない紬。といったシーンが度々あったがその度に紬が想にどれだけのめり込んでいってしまっているのかを感じた。（それが紬の「無自覚に傷つけてしまう性格」に繋がるんだと思う。）
そして放送時期が冬でさらによかったと思う。冒頭の、音を吸い込んでしまう真っ白な雪景色。まるで想の世界でした。
きっと冬になるとこのドラマを強く思い出すんだろうな。
