完走するのにとても時間がかかりました。公開された当時、アメリカのNetflixのトップ10に一瞬入り、そこから1話ずつ見てましたが、休憩挟みまくりでした。
1-2話の災害当時の状況は、当時の記憶がある人や水と閉所が怖い人にとっては見るだけで苦痛なので、気をつけた方がいいです。
映画にするより、ドラマの8時間にした方が、長さの重さが少し伝わった気がします。災害当時だけでなく、これを何年も抱えて、未だに収束に向かう心労なんて、本来人間が許容できるものではないはずです。
鼻につく政治家や保身に走る大人、危機感のないメディアばかりが目につきますが、いまの日本があるのは、現場で真摯に向き合いながら、犠牲を覚悟のうえ、侍魂を宿したプロフェッショナルの仕事人に支えられているということを忘れてはならないと強く誓いました。
ドラマの出来上がりは、かなり日本テイストです。間合いとか、画角とか、描き方とか。それでもNetflixなので、お金をかけた厚みは感じられました。役所広司はじめ、おじさま達の熱演は素晴らしいです。
あとそれぞれの役割がデカデカ書いてあるゼッケン。緊急事態でめちゃくちゃ分かりやすく、効率性を重視して、組織力が強みの結束力を成す日本ならではです。
沈黙の量がセリフより多く、これが最後かもしれないという時に文字にしたためる想い。静の中で耐え忍びながら、力強さと愛情を表現するのが大和のように思います。
仕事放って逃げててほしい、っていう石田ゆり子の母親心が苦しい。息子の死を目にして「お疲れ様でした」とかける言葉の良い英訳が見当たらない。これは日本人にしか伝わらない言葉だと思います。日本語の美しさをこれからも大切にしたいです。
最終話のラスト20分の情報は全員覚えておくべきだと思います。
男の意地と覚悟はドラマではありますが、これがフィクションのドラマだったら良かったのに、って思うばかりです。
