かんやん

THE DAYSのかんやんのレビュー・感想・評価

THE DAYS(2023年製作のドラマ)
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海外での評価はあまり高くないようで……それはやはりあの時日本にいたのか、不安と焦燥感を抱いていた者の一人であったか、ということが左右するのだろう。

このドラマを観ると、今のんびり映画やドラマを楽しんだりできるのも、たまたまのような気がしないでもない。運が良かったのか。

ディザスターやパニックものとして観ると、先ず長過ぎる。バルブを開けに行ったり線量が多くて引き返したり(カウンターが振り切れたり、警報音が鳴ったり)、ホースを伸ばしたり、失敗したり、似たよう地味な作業シーンが多すぎる。そりゃ、現場がそうだったのだろうから、仕方ないよ。映像的に目を見張るようなものはない。

そもそも、このドラマをエンタメとしては観られない。皆して紙媒体のマニュアルを一所懸命読んで、「ダメだ、マニュアルにない!」なんて、絶望的だ。全くの想定外。あの手、この手どれもうまくいかない八方塞がり。現場で奮闘する作業員や自衛隊員の方々には頭が下がる……けど、これは美談で済む話なのか。自己犠牲に目頭を熱くして、ありがとうと感謝する話なのか。

津波対策以前に非常用の電源をなぜ地下につくったのか、訊いてみたい。

期せずして、福島第一原発の防潮堤(高さ最大16m)が完成したというニュースが昨日ありました……。

それにしても、役所広司の隣の方、副所長なんですかね、隣だからよく写り込んでるけど、ただ座ってるだけにしか見えないな。何もしてないんじゃ?

むかーし、高校生のとき、テレビで『チャイナシンドローム』を観たことを思い出した。あの頃は、社会派の洋画で世の中のことを知ったような気になっていたものだ。世界はずっと新鮮だった。
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