はぎ

三体のはぎのネタバレレビュー・内容・結末

三体(2023年製作のドラマ)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

GOTクリエイター制作の壮大なSF小説、三体。ついにNetflixでドラマ化。この日を待ち侘びていた。

宇宙からの三体人の来訪に対峙するため、オックスフォード大学卒同期5人を中心に、対策を講じていくというのが大まかなテーマ。原作とやや違うものの、大学卒5人という設定、かつ多様性というところを考えると自然な流れだったなと感じる。
またGOTお得意の人物の深堀というところで、葉教授の過去と三体を呼ぶことになった経緯や、5話以降のキャラクターの関わりという部分を充分に説明していると感じた。人間関係を映し出すというところは申し分ない。
あとはCGも素晴らしいと感じた。特に脱水状態の人間を元に戻すシーンなど、あまりにもリアルで驚いた。

内容はSFをテーマにしながらも、人間関係、刑事物、ゲームの世界、環境・歴史問題という部分を織り交ぜており、飽きさせないようにしている。

しかし1.2話は我慢してみるところも多い。というのも後付けではあるが、このシーズン1は三体小説で1巻と2巻の少しを主な題材としている。かなり詰め込んでおり、説明が薄いため、苦労するかなと。またGOTと違い2020年代はドラマもスピード感がないとなかなか評価してくれない。GOTのような1話ごとの衝撃も少なく、かつスローペースではかなり厳しいため、離脱も多くなるかなと(小説から観た人はかなりのスピード感らしい)。クリフハンガーとなっているため仕方ない部分もあるだろうが。

あとはやはり敵が視えないというところも難しい。視えない敵と戦うための準備というところなので、ある意味緊迫感がある分、敵がでてこないというもどかしさがある。そこをシーズン2以降で観せるのだろうが、むず痒い感じ。GOTのように全部のキャラクターを見せる訳でないところが個人的にはキツかった。

楽しみなポイントは面壁者それぞれがどのような策を考えていくのか。しかも自分の頭でしか考えてはいけないというところがとても面白い。人類側は全てを監視されているという中で、三体側の欠点もあるという部分がストーリーを面白くさせていると感じた。
ゲームの行く末や、ウィルの行方、オギーの登場、三体の姿というところも妄想してしまう。いずれにせよ早く続きを制作してほしい。
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