キャサリン

三体のキャサリンのレビュー・感想・評価

三体(2023年製作のドラマ)
4.0
原作読了、テンセント版ドラマも完走した上で、期待度大だったNetflix版。
原作から大きくストーリーを再構築して、舞台を中国からオックスフォードに移し、さまざまな時間軸にいた主人公を5人の物理学仲間として設定。
汪淼にも羅輯にも程心にもなる横断感おもしろい。
(ワールドワイドに展開するには、活躍するのが中国人ばかりすぎるよな、とは思っていたので納得)
でも文革の部分の描き方は丁寧かつ忠実だし、大史もといクラレンスの漢気系デカのキャラは健在。
ちょっとご都合感も否めないけど、ストーリーの核となる部分はちゃんと原作通りなので、ところ場所変われどちゃんと「三体」になってて、なおかつ原作やテンセント版の中弛み要素は賢く省いて…エンタメの作り方として上手すぎる…と感動。

三体ゲームのデバイスは明らかにネトフリ版の勝利。
かっこよすぎるやろ、かぶるだけのツルリンシルバーヘルメット。
テンセント版、めちゃくちゃコード繋がってたで。圧倒的発想力負け感。

あと原作だと三部にわたって数世紀を描き、各時代でさまざまなプロジェクトが進行する構成だけど、今作ではパナマ作戦も面壁者計画も階梯計画も同時進行。
エンタメとしてはテンポも良いので楽しいけど、このあとどうやってこのスピード感をキープするんだろう…。
早くも雲天明よろしくウィルが脳みそとして宇宙に旅立ったのは衝撃だった。

いずれにしても、テンセント版のシーズン2が先か、ネトフリ版シーズン2が先か…。
先に出して後発に盛大にネタバレを喰らわせるか、
はたまた前発をだしに、より精度の高いエンタメで話題をかっさらうか
製作陣のシーズン2発表にむけた戦略戦も楽しみポイント。
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