いかえもん

三体のいかえもんのレビュー・感想・評価

三体(2023年製作のドラマ)
3.9
話題のSFドラマ。全8話、といっても原作小説は3巻あって、そのうちの2巻の初めくらいまでをドラマ化しています。
登場人物には変更が加えられていて、原作で男性だったキャラクターが女性だったり、違ってはいます。もちろん大きく違うのは原作は主要キャラクターが全員中国人だけど、そこもドラマでは様々な人種で構成されている。でも意外とその辺は気にならない。というのも話のスケールは地球規模なので、世界のトップの科学者がメインと考えればこの方が自然かもしれない。

お話はと言いますと、文化大革命によって著名な物理学者であった父親を失った娘さん(彼女もまた優秀な物理学者)が、地球の文明に絶望して宇宙人に助けを求めてしまったことで、結果的に宇宙人が400年後に地球を乗っ取りに来ることになってしまい、それに地球人はどう戦うのかというお話。

映画「流転の地球」のレビューにも書いたけど、この、数十年、数百年単位でお話が進む、長いスパンで物事を考え計画を練るところがとっても中国らしいなと思います。
でも、ドラマとしては8話にまとめられているので、そこの長期間にわたる宇宙人との攻防とか戦略を練るのにかかる時間はかなりはしょられている。それをテンポいいと取ることもできるし、原作でのズーンっと重い感じの雰囲気がはあまり感じられないと取ることもできる。

今、中国版ドラマの「三体」も観ているのだけど、そちらは1巻を30話で描いていて、原作にかなり忠実に描かれているので、わかりやすいといえばわかりやすい。でもしんどい人にはしんどいかも。5話くらいまで眠気に耐えながら見ると、一気に面白くなってきます。中国ドラマあるあるです。

私は基本的には、映像を先に観て原作を読んだ方がいいと思う派なんだけど、このネトフリドラマに関しては原作先でもいいかもしれないと思う。原作読まずについていけるのかなぁという気もした。本は読めないよぉ~という人は中国版のドラマから入る方がいいかもしれないです。

総じて、映像であの原作の世界が表現されるのは見ごたえあるんで、楽しめると思う。続きがはよ見たいなぁ。