天皇制と被差別部落の関係を基本モチーフにしている。創世王の鎮座する社に”菊の御門”を使っていて大丈夫なのかと心配になる。安部元首相銃撃事件と絡めた批判も起きそうだ。
しかし、白石監督の師は故・若松孝二監督であり、社会風刺が強く込められた本作は、さしづめ若松プロ版の仮面ライダーだった。これだけ偏った過激な怪作を作りあげ発表したことを称賛したい。
ただ気になるのはラスト。結局は何も変わらないと受け取れるのだがその解釈で合っているのだろうか？ならばヒロインは南光太郎から何も受け継げていないことになる。それが監督の主張ならば構わないのだが、演出の稚拙さで私も含めた視聴者に誤解を与えているのなら残念過ぎる。
