全配信を２日間に分けて鑑賞。
近代日本の出来事を仮面ライダーブラックの筋立てに絡めて政治と差別の問題を風刺しようとした野心作。
ではあるけど悪役を露骨に実在する政治家らに重ねたために、作品について語ろうとすると「お前は右か左か」という話に陥りがちで非常にやりにくい。
その辺どう描こうと制作者の自由だと私は思うし石ノ森章太郎の諸作品でもショッカーやブラックゴーストの正体は政府や軍産複合体だったのだから寧ろ原点回帰とも言える。
私が今回BLACK SUNで気になったのは作品の重要な設定がおざなりだったり、話の繋がりで抜けてる部分が多々あることだった。
前者では例えばブラックサンとシャドームーンら二人の主人公にとって改造人間の王者（候補）の証で体内に埋め込まれているはずのキングストーンが手渡しで人に預けられ50年も行方知れずだったり、後者でいえばずっと生死不明だったブラックサン南光太郎の居場所を50年幽閉されてたシャドームーン秋月信彦がなんの手がかりもなしに見つけたりと、そんな事の連続で説明不足なのか最初からろくに考えずに脚本書いてたのか、とても真面目に作ったと思えない部分があり過ぎ。
それでも主演の西島と中村の演技は良かったと思うし何だかんだで最後まで見通せたのだから魅力のある作品ではあった。
それにしてもあの終わり方は酷いよなぁ…
