ShinMakita

最悪の悪のShinMakitaのレビュー・感想・評価

最悪の悪(2023年製作のドラマ)
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☆俺基準スコア:2.4
☆Filmarks基準スコア:3.6




1995年、ソウル・江南区…

一年前、チンピラ上がりの人気DJだったチョン・ギチョルはクラブオーナーのヤクザ、チャン・ジュンサにスカウトされ極道の道に入った。今はクラブを一軒任される身だが、ある時麻薬を仕入れるツテを手に入れる。これをシノギにすれば儲けが増えると組長のジュンサに上申するが、ヤクは御法度だと怒鳴られ灸を据えらてしまった。このままではのし上がるチャンスが消えると考えたギチョルは、チンピラ仲間たちを集めて謀反を起こしジュンサを始末するが、この抗争中に親友テホを殺されてしまった。その後、ジュンサのボスで釜山の大親分であるソン・ドンヒョクに義理を通し、江南区一帯を仕切る「江南連合」を設立しトップの座に着いた。シノギのメインはもはや風俗ではなく、高純度のメタンフェタミン〈カンナムクリスタル〉だ。

ギチョル逮捕と「江南連合」壊滅を目論む検察庁は、潜入捜査による証拠確保を計画。潜入捜査官として、陰城警察署の刑事パク・ジュンモに白羽の矢を立てる。度胸と格闘の腕が段違いで、しかも父親が前科者だから出世が絶望的という巡査長だ。ジュンモには若くして結婚した妻ウィジョンがおり、彼女は警察庁保安課に栄転したばかり。どんなに危険でも、検察のチョ検事に二階級特進を餌にされては断れないジュンモは、テホの従兄弟「クォン・スンホ」に扮して江南連合に潜入していくが…



「最悪の悪」



危険な潜入捜査に嫁が巻き込まれ、三角関係に発展してしまったことでこちらの目が離せなくなるシリーズ。巨大なメス・コネクション壊滅を目指す検察と供給元・中国(へリョン一家)と買い手・日本(吉岡組)の思惑が絡み、クライムドラマとしての見応えも充分。
テホが死ぬホテルでの下克上とドラマ冒頭に繋がる9話序盤の死闘、主人公2人が「悪」へと覚醒する瞬間がいつも乱闘なのが韓国らしいというか何というか。
それにしても、毎回取引になると邪魔が入る展開にイライラは募るねぇ。


長丁場だと色々気になるキャラができてくるけど、俺の推しは、ナイフの達人ソ・ジョンリョル部長。無口なくせにスンホを同志と見て野心を燃やすあの佇まいが渋いよね。11話で釈放されたあとのソ部長の動きに超ハラハラしました…
ヒソンとジョンベは「ゴッドファーザー」のテシオとクレメンザみたいな立ち位置で個性があったし、サポート役の麻薬課ソク班長もイケメンでカッコ良かったですな。発言が飛び道具のようなへリョンも魅力的。ウィジョンは真意が読めず、実は怖いタイプかな。

全12話、一気に観たらハマる韓国ドラマでしたね。ヤクザ映画や刑事ドラマが好きなら見逃せないコンテンツ。ぜひ。
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