サラミ山カルパス

FARGO/ファーゴのサラミ山カルパスのレビュー・感想・評価

FARGO/ファーゴ(2014年製作のドラマ)
4.5
実話ベース(という演出)。

2周目。

本当に上質な作品。登場人物のキャラクター、画、台詞、音楽、全てにおいてクオリティが高すぎる。センスの塊。ひょんなことから罪を犯してしまったレスターとそれを教唆したマルヴォの寓話としても、単純にブラックコメディ×サスペンスとしても面白い。どうしようもない人間と思いやりがあって優しさに満ちた人間の描き分けが素晴らしい。どちらの側のキャラクターもどこかユーモラスでとても魅力的だし。モリーとガス万歳!映画の方は笑ってしまうほどの絶望感に包まれて終わった記憶があるけど、ドラマは尺も長いしどちらかというと「やっと解決した…」みたいな安堵感に包まれて終わる。どちらもこれからこの世界に産み落とされる「胎児」という存在を通した同じ終わり方なのだけど。とにかく最高のドラマ。

第7話のタイトルバックまでが好き。レスターは嘘しかついてないのに感動的な音楽が流れるの本当に面白い。ああいうタイプの笑いって凄いと思う。マルヴォの突入シーンも圧巻。

臓器提供する富豪の話や電車に駆け込む男の手袋の話みたいな寓話を台詞として入れるのが面白いしお洒落で好き。
サラミ山カルパス

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