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FARGO/ファーゴ 始まりの殺人のlalalalabombaのレビュー・感想・評価

FARGO/ファーゴ 始まりの殺人(2016年製作のドラマ)
4.0
そろそろどデカいのではなく日本製の性能のいい車が都会では流行り出した頃のアメリカの田舎の出来事。
事実と言ってはいるがそれさえもフィクションの一部なんだろう。

一話一話いちいち面白い。

懐かしいポップミュージックだったりファンキーなナンバーだったりマーラーの「復活」をパクった交響楽だったり一本の映画として十分に鑑賞に値する。

ストーリーの展開が面白いとかではなく、画面分割で時間をずらしたりトイレで溺死させたすぐ後のカットがカップの中でかき混ぜて渦巻くコーヒーだったり、いちいちワクワクさせる。

音楽と編集による緊張感と共に漫才の様なエピソード。
ステージ3のガンの妻を持つ州警察官、その妻の父親は郡の保安官、自己実現を夢見る能天気な妻と肉屋を買って自分の町で生き抜こうとする夫、郡一体に島を持つファミリー、そのファミリービジネスを目論むカンザスシティのマフィアたち…。

一癖も二癖もある彼等の群像劇にもなっている。

会話の中に挟まれる小話の様なエピソードが面白い。
「人生は冗談だ」「それは6歳の娘を持っていない人の言葉」「どうせならカリフォルニアの刑務所に入りたい。窓からペリカンが見える。」「重荷は恵みだ」
そして音楽は「カリフォルニアドリーミング」

本ばかり読んでる肉屋の娘役の女の子はタイムリーパーの様に時代時代の映画やドラマに出演している気がする。

人間とは不思議なもので人生は予想がつかず不条理に満ちている。
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