ファンタジー作品のドラマシリーズにおけるクィア表象もここまで来たかと感動。
以前の映画版も好きなんだけど、時代的なものもあってブロマンズなようなBLなようなふんわりとコーティングされていて。
今作はそんなこと言わせねえと言わんばかりの真摯な黒人のゲイの物語になっているのが素晴らしい。ルイ本人もインタビューできちんとゲイだと明言します。
序盤は映画版を思わせるシーンもあるけど、女に興味ないみたいな描写に変わっていてその変化に良いぞー!となる。
ゲイ(バイかパンかも)の男に人生を狂わされるゲイの男。
そこにホラーとグロが加わったヴァンパイアの物語。グロゴア描写も抜かりなく素晴らしいです。
セクシーなシーンも多くて良い。
ホラーパートはグッと盛り上がるけど、ずっと静かで美しい雰囲気も良かった。
しかしルイとレスタトのトキシックな関係性よ…こんなクソ男に…!と思いながら愛憎劇を指の隙間から見守ってしまう感覚。
クローディアとの関係も映画版の家族ごっこみたいな関係からルイとの本物の父娘になっていくような描写も素晴らしい。
ルイもゲイ当事者俳優ではなく、プロデューサーのうち1人がゲイ当事者なだけで普段なら訝しんでしまうんですが、やろうと思えばここまでクィアに真摯な作品が作れるんだなあと感動しました。
これはこれで綺麗な終わりだと思うけど、まだまだ謎だらけなので是非次シーズンもやってほしい。