この作品、つまるところ「エモさだけでドラマを作ったらどうなるか」で構成されていて、あまりにも美男美女(だけ)を揃えたキャスティングにもそれが表れています。
エモさにこだわっているからか、撮影や照明はとても美しく、カメラワークや見せ場の夕暮れの広瀬・永瀬を映す照明設計は、とても美しいものでした。
反面、犠牲になったのが脚本。
時々ハッとする台詞があるのはさすがの北川脚本ですが、展開はあまりにも無茶苦茶。
ファッションも音楽も、そんなポッと出の人たちがすぐに大成しないのは、作っている人たちが一番良くわかっているはずですが、誰もこの都合の良すぎる展開に、疑問を持たなかったのでしょうか。