このレビューはネタバレを含みます
法に守られる少年犯罪者と犯罪被害者の心の闇。
犯罪は犯す者が一番悪いに決まっているがその責任は犯罪者だけが追うものなのか。
犯罪被害者の復讐を同じ経験をした刑事と元刑事を軸に展開していく。
少年犯罪者はどこまでも愚かで残虐で被害者家族は無力で悲しく正義が実行されていないと考えている、という構図があまりにも明確に区切られすぎで型通りという印象が強い。
誰にでも陰と陽、光も闇もある。
ドラマは人間を描きたかったのか社会の枠組みを描きたかったのか。
社会とは様々な生き物の集まり。
有料チャンネルとは言えドラマなので描写の制限はあるとは思うが犯罪被害者たちのその犯罪そのものの描写が少なく視聴者それぞれに被害者たち同様の憎しみを感じるのは難しく、ドナー欲しさに殺人を繰り返す母親の心情も描かれてるとは言えない。
たしかに手塚里美は熱演したが演技だけに頼らずしっかりと描写してほしかった。
観る者は見えたものでしか感じられないのだから。