アヤネ

リトビネンコ暗殺のアヤネのネタバレレビュー・内容・結末

リトビネンコ暗殺(2022年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

デヴィッド・テナント目当てで鑑賞。彼演じるリトビネンコ氏は1話で亡くなってしまうので、そのあとは写真とか遺体とかでしか登場しないんだけど、最後まで見てよかったなぁと心から思えるドラマだった。
派手さはないけどもつくりが丁寧で、登場人物たちの信念とか思いがびしびし伝わってきて、最高に熱かった。法廷で、聞かれてないことまで喋り出す刑事たちとか、ほんとに思いが溢れてる感じがしてじーんときたし、最後の名付けは予想出来たのに泣いてしまった。ほんとにグッときた。
テナントさんのことを言うなら、正直驚いたのが、声が違って聞こえたこと。アクセントとかはロシア訛りにしてたから違って当然なんだけど、声が私の知ってるデヴィッド・テナントとぜんぜん違って混乱した。知ってて見てるからわかるけど、キャスト気にしないで見てたらもしかしたら他人の空似だと思ったかもなぁ…とも、ふと思ったり。病床の様子は真に迫っててしんどくもあったけど、かなり胸に来た。良かった。確か本国のなにかの賞(インターネットで投票できるやつ)の主演男優賞の最終候補にこのドラマでノミネートされてるけど、いや納得しかないわほんと。素晴らしかった。1話しか出てないのにすごいや。
しかし、ロシアのウクライナ侵攻が2022年2月、このドラマの放映日が2022年12月。侵攻が始まってから制作が決まったのか、たまたま予定してたら侵攻が始まったのかはわからないけど、それこそ「今こそ世界に知らせなければ」という制作側の気概も感じたな。実際、私はこのリトビネンコ暗殺という事件自体を、ドラマを見るまでまったく知らなかったわけだし。リトビネンコというひとがいて、こういう悲劇があって、真実を求めて戦った人たちがいたんだってことを、ドラマ通じて知ることが出来てよかったって、心から思うわ。
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