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ロリエ・ゴドローと、あの夜のことのnyakoのレビュー・感想・評価

3.8
グザヴィエ・ドランが監督した初の連続ドラマ(もちろん出演も)。5話完結。
スターチャンネルEXでしか観れないんで、集中して観るの頑張りました!(?)
ドランが幼い頃、ドラマ『バフィー』や『チャームド』を観ていたって特別編で語ったインタビューに驚き。
ドラマを身近に感じて育った彼にとって今回のドラマ製作は胸踊る体験だったそう。

ある晩起きたレイプ未遂事件。
以来、居場所を無くした妹は町を出ていった。
その30年後、
病による母の死をきっかけに実家に集まった兄、妹、弟たちの4人。
そして、30年前の事件の裏に隠された秘密が明らかになるというミステリー仕立ての作品。

5話目であの夜の真実が明らかになるんだけど、
正直、その頃の当事者がもっと大人だったら、もう少し避けようもあったのかな?…とは思う。

ドラン演じる末っ子は30年前まだ幼かったため、秘密には直接的には絡まないんだけど、アルコール中毒の更生施設から出たばかりと…サブストーリーとして絡んでくる。

ちなみにタイトルのロリエ・ゴドローさんとはメインとなるラルーシュ家の隣に住む青年のこと!
(物語の肝となる人である)
私は毎度のことなんだけど、ゴドローさんなのか、ロドゴーさんなのか名前がわからなくなって混乱。

ジュリアン(長兄)はろくでなし。自らは晒されないようにしっかり守りながらも、周囲に有害なものを撒き散らしてる。
もしこの小さな町じゃなく、都会で生きていたならば生き方も違っていたのだろうか?

『トム・アット・ザ・ファーム』の長兄と、このドラマの長兄が重なってみえる。
『トム・アット…』では主人公の視点なので、長兄の内面ははっきりと見えずにいたけれど…、このドラマでは長兄からの視点も描かれて。

苦しみと贖罪、確執を乗り越えた先の愛情が描かれてるとこ、とても良かった。

そして監督兼出演する映画では、いつも傷ついているドランの姿が目に焼き付いていたので…今作では傷つきつつも幸せを掴もうとする姿も見れたとこも嬉しかったりする。

₍⸍⸌̣ʷ̣̫⸍̣⸌₎ーーー

…とここまでは観たすぐあとの感想。
数日前に耳に入ったドラン引退のニュースに動揺して…。
マティアス&マキシム、胸騒ぎの恋人、トム・アット・ザ・ファームは大好きな作品。またいつか観たいと思う。
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