あまのうずめ

亡国のスパイ~かくも親密な裏切り~のあまのうずめのレビュー・感想・評価

3.7
'63年、SIS(MI6)のハロルド "キム" フィルビーがロシアのスパイとの情報で、同じSISでキムの親友でもあるニックことニコラス・エリオットはベイルートに向かった。キムを捕えることなくソ連に逃げられたことでニックはMI5からキムを逃したのではと疑いをかけられる。MI5保安部員リリー・トーマスがベイルートのホテルの部屋に仕掛けた盗聴器の音声を精査しニックに取り調べを行う。


▶︎国と友を裏切った実在のスパイ、キム・フィルビーを主人公にしたフィクションが原作だが、他にも実在した人物が登場する。時は戦争が終わり東西危機の時代、キューバ危機のあった年の亡命が舞台。

脚本も良くスリリングで誰が敵で味方か、ニックはキムを逃したのかをソ連のKGB、アメリカのCIAも含め時と場所を交錯させながら描かれていて、とても面白いサスペンスだった。

キムをガイ・ピアース、ニックをダミアン・ルイスが演じ、ダミアン・ルイスはエグゼクティブ・ディレクターに名を連ねている。英国サスペンスはやっぱりいいと改めて思った。