hibarish

ペルソナの密告 3つの顔をもつ容疑者のhibarishのレビュー・感想・評価

1.3
後半の盛り下がりが残念。

久々にシリアス邦ドラ視聴。
竹内涼真の演技は素晴らしいし、沢村一樹との相性も良かった。
が、いかんせん脚本が弱かった。

「その設定いるぅ?」的なキャラ付け+ご都合脚本。

主人公、獅子舞亘の「元」刑事という設定。
これが足かせになっていちいち刑事に仮復帰(?)という謎の演出が必要になる。
いやいや、妻を殺した犯人をなんとしてでも探すでしょ。刑事ならなおさら。
何のんびり育児満喫してんのよ。

脚本家の大北はるかは過去作品見るかぎり原作がないと書けないタイプだと思われる。
特に刑事・ミステリ方面はまったく得意には見えないんだけど…なんでオファーいったんだ。持ち込み?


で、容疑が晴れたとはいえその男にさ、娘の通っている病院紹介する?
「獅子舞」を知っている人格があるわけでしょ。
大体にして共犯者や探り切れていない交友関係を疑い、48時間くらいは張り付くのではないか。捜査本部立てるほどの事件なんだよね?
釈放してから、元村と藤井の関係の説明…順番逆だし、繋がってるなら釈放してもマークするよね。

オチありきで都合よくキャラ設定をしていった結果、こんないびつな設定および脚本になってしまったのだと思う。

「あの場所へこい」獅子舞への呼び出し。
最後まで見てからこの場面振り返って考えるとおかしいと気付く。
なぜならこの時点ではもう獅子舞を騙す必要はないからだ。

人格の入れ替えを自分でコントロールできていないようなのに、ちょっと後半は都合よく○○の人格が出てきていたなと思う。

市役所へ行って「○○ならもうお帰りになられました」って警備員が言っているのに、
通りがかる車見て「(あ、ちょうどあの車や!)」ってならないでしょ…。
見ていて「なんで車止めたん?車拝借か?つーか誰このおっさん?」ってなったよこのシーン。
本当にご都合脚本。


相棒ウザイ。
こいつ結局特に何もしてないし。

普通の人はUSBメモリに自分のイニシャル書きません。

靴回収しようよ。


振り返れば振り返るほど粗が目立つ。粗しかない。


監督の若松節朗も脚本読んでて「あれれ~おかしいぞ~?」ってならなかったのかな。
もう70超えのおじいちゃんだから防犯カメラの映像で靴の材質までわかるとか疑問には思わなかったんだろうか。
いくら令和最新版でもそんなハイスペックなカメラないと思うし、そもそも公園程度には設置しないよ。


といった感じで、突っ込みどころが一か所でも抜けると成立しない(だから伏線が張れない)綱渡りのようなご都合ドラマでした。
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