Ginny

だが、情熱はあるのGinnyのレビュー・感想・評価

だが、情熱はある(2023年製作のドラマ)
4.2
演技が上手いと言う言葉の表現ではおさまらない、憑依のような、圧倒される演技だった。
森本慎太郎、高橋海人、戸塚純貴、富田望生。

ハリポタの舞台をイギリスで見た時、スネイプ先生役はもちろん映画キャストと違うのに、舞台上にいたのはアランリックマン演じたスネイプ先生だったのを思い出した。
外見が違っても、声の発声や立ち居振る舞いで演じることができる。

ドラマでの再現度は、役者の方々が本物の方を資料見て相当研究した賜物なんだなと。
役者魂を感じました。
慎太郎は、SixTONESラジオやYouTubeを通じて面白くて明るい子だなと思ってたのがこのドラマの撮影が始まってから、山ちゃんに寄りすぎて思考に影響受けたり、近況トークしようにも最近だが情以外に何もしてないと気づくくらいに熱心に取り組んでる様子を聞いて、並々ならぬ熱意に役者としてのポテンシャルの高さを思い知り感心したけれど、影響を受けた時はこれから演じる役に引きずられていくのか?と怖かったので、線引きをして、いつまでも元気なネギたろちゃんでいてほしい。

高橋海人くんは見た目が若林と全然違うのに声がまんまで、ドラマ見ながら、このアテレコは若林が入れてる?と脳が混乱するほど。
彼のアイドル人生において波乱があった時期の撮影だったろうに、やり通して素晴らしい演技を見せてくれたこと、凄すぎる。お疲れ様。

戸塚さんと富田さんは初めて演技を見ましたが、醸し出す雰囲気がすごすぎて、これからも見ていきたい役者さんとして記憶に残りました。
本当に凄かったです。

山ちゃんも若林も、ラジオも聞いてないし本も読んでなくて全然知らなかったので、ドラマを通して濃ゆいエピソードに驚くばかり。

なんだか、ブルーピリオドを思い出しました。
何かを生み出そう(?)とする人は、自己分析というか、考えて考えて考えて自分の嫌なとこも直視して苦しくても恥かいても乗り越えてって、頑張って、たどり着く所がある。
まだまだハードルはあるし壁もあるけど、自分に厳しく努力し続ける人たち。
その苦労も知らず、それなりの頑張りで日々を消費していくサラリーマンからは、簡単に見えてしまう。
見えてるもの、向かってるものの違いが若林の同窓会のシーンで描かれてて良かったなー。

最近は、緊張感が伝わるのが落ち着かなくて耐えられずお笑い番組を見ることは無くなってしまいました。
でもM-1にここまで、ここまで懸けてたのかというのを思い知ったら、なんか、そういうのもひっくるめて受け取ってかなきゃいけないんじゃないかと思えた。

脚本もいいしキャスティングもいいし演技も良いし◎
良いドラマでした。
Ginny

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