タロ

日曜の夜ぐらいは...のタロのネタバレレビュー・内容・結末

日曜の夜ぐらいは...(2023年製作のドラマ)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ダメなんだけどなぁ、こういうの
楽しいのダメなんだけどな
楽しいことあると、きついから
きついの耐えられなくなるから
私はきついだけのほうがラクなんだよ

主人公の女性3人には、それぞれ苦しみがありました
人と繋がりたいけど、ずーっと仲良くできることなんてないから、連絡先も交換できなくて

主人公の1人は、かつて苦しすぎて、友達の優しさを疑って、同情だと思って、受け入れられなくて
自分も傷ついたけれど、友達も傷つけてしまった
友達なんて、いらないって思った

その友達は、彼女にそう言われて、どんな気持ちだったのだろう、と想像して、ぼくはやっぱり苦しかったです

脚本の岡田さんは、ここで優しいラッキーを3人に起こします

お金があったから、少し生きやすくなるきっかけにはなったけれど

お金があった方が幸せにはなりやすいと思うけど

お金があるから、生きやすく、幸せになるとは限らない

それは、自分自身で決めることなのかもしれません

現実は、そんなラッキーは起こらないと思うけれど

苦しい経験のある人は、他の人の苦しみを想像することができるようになりやすいのかもしれなくて

3人や、3人の周りの人たちは、そうだったのかもしれません

こんな不条理だらけの世の中、誰かと繋がっていないと、生きていくのは辛すぎると思います

かつて、岡田さんは「彼女たちの時代」というドラマで、女性の友情と、不条理に翻弄される男性の物語を描かれました
「私はここにいる!」って叫びを受け止めてくれる友達や家族がいたから、彼らは負けずに生きていこうって思えた

令和の今作は、それより穏やかな色彩で描かれ、今、苦しみの最中にいる人には、このファンタジーは届かないかもしれないけれど、でも、生きてたら、何があるかわからないよ、ってそっと伝えてくれようとしたのかな、と、日曜日の夜に思えた自分は、幸せかのかもしれない、と思いました
タロ

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