わけあって逃避行を続けるチャーリー（ナターシャ・リオン）が、立ち寄る先々で遭遇する殺人事件を「ウソだね！（Bull shit!）」って決めゼリフでズバッと解決していくのが痛快な10話構成のクライム・コメディなドラマ作品です。各回の舞台はほとんどがアメリカの田舎で町並みも生活感も含めて結構こういう雰囲気が好き。
主人公のチャーリーはティナ・ターナみたいな髪型に、ヘビースモーカーのせいか声がガラガラ。燃費悪そうな70年代風クライスラーが絶妙にお似合いの時代錯誤なおばちゃんキャラが最高です。
物語は1話完結。毎話物語の出だしで、視聴者に犯人を明かした状態で展開するのが基本パターンです。倒叙（とうじょ）ミステリーっていうのだそうですね。今回学びました。
チャーリーは、相手の会話した内容が嘘か本当かを瞬時に見分ける能力を持っているので、犯人にとってはバレるはずのない完全犯罪もいともたやすく白日のもとに晒してしまいます。そしてこの犯行の暴露方法が、まー毎回痛快。
各回のゲスト出演も豪華ですね。エイドリアン・ブロディ（戦場のピアニスト）、ジョセフ・ゴードン＝レヴィット（インセプション）、ホン・チャウ（ザ・ホエール）などの登場にはちょっとしたお得感があります。
アメリカの新興系ストリーミング配信サービス「Peacock（ピーコック）」のオリジナルドラマだそうですが、人気絶好調でシーズン2も決まったみたい。本シーズンで続いた逃避行は一応完結はしていますが次シーズンへの余韻だけは残してくれています。ゾッコンとまではいかないけど、ちょっと待ち遠しいです。
歩くウソ発見器チャーリーは今日も愛車プリムス・バラクーダに乗ってハイウェイを走る（多分飲酒運転）。
