『スパニッシュ・アパートメント』から始まるシリーズ最新作で、今回は子供世代が主人公。自分の将来と恋のことだけを考えていた親世代とは異なり、政治、移民、格差とあまりにも複雑な時代を生きている。ロマン・デュリスはいい歳になっても相変わらずチャラくてチャーミングで、やっぱりスターだなぁ。
“街の監督”クラピッシュらしくロケーションが楽しいシリーズで、今回は財政危機後のお世辞にも綺麗とは言えない、落書きだらけのアテネの街を映し、遠くに遺跡を臨む。数十年後の本邦の地方都市もこんな感じだろうかと頭をよぎる。キャストでは妹ミア役メーガン・ノーサムのハスキーボイス、不機嫌そうな表情がいい。