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キリング・イヴ/Killing Eve シーズン4のtoriten45のレビュー・感想・評価

3.5
イブ(捜査官)とヴィラネル(殺し屋)の2人の付かず離れずの関係性が魅力のドラマシリーズ。シーズン4がラストです。

スタイリッシュでスリリング、さらにブラックユーモアもほどよく効いてる。音楽も映像もなんだかセンスが感じられます。とりわけ魅力的な登場人物と先読みできない展開がその先を観たい欲求を掻き立ててくれてシーズン1、2は一気に観ることできました。シーズン3とラストの4はストーリー的な面白味がちょっと薄まってしまったかな。途中からラストまではキャラへの親しみで持ち堪えた感じかも。

デスクワークに飽き飽きしている推理好きのおばちゃまイヴ(サンドラ・オー)と、ヨーロッパ各国を股にかけて殺人を繰り返す女暗殺者ヴィラネル(ジョディ・カマー)の敵同士なのに気持ちが妙に通じ合っているような関係性が面白い。

イヴはスパイものによく登場するイギリスのMI6(“海外”担当の情報機関)の極秘捜査チームにスカウトされるのですが、元々イヴや彼女のチームメンバーもMI5(“国内”担当の情報機関)の職員。007やM:I的な華やかさはないけどアットホームなメンツでスパイ活動しているのがほのぼのとさせて居心地よいです。

キャストですが、『グレイス・アナトミー』のサンドラ・オーは威風堂々としてて独特なオーラがあって素敵。そしてなにより暗殺者ヴィラネルを演じるジョディ・カマーのサイコパスっプリに心奪われてしまいました。人を殺すことになんの躊躇もしない。なのにチャーミング。この不思議な取り合わせが本作の魅力の一つでした。

この2人以外のサブキャストたちも個性的で物語に深みを与えていましたね。とりわけイブの旦那さんニコが素敵。迷走して逆ギレするイブに諭すように優しい声をかける……完璧じゃないですか。

女暗殺者ヴィラネルを雇っているのは誰なのか何が目的なのか。謎を解く糸口が見えるごとに新たな展開を見せてくれて楽しめました。

サンドラ・オーと、ジョディ・カマーの魅力は満載だったので両者のこれからの活躍が楽しみです。
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