都会の暮らしに疲れて田舎でのんびりというような移住ブームやそこでの地域住民との温かい交流やコミュニティの一員としての存在意義を入口に、一方で長年日本映画が描いてきたムラ社会のめんどくささや陰湿さおどろおどろしさを、目まぐるしく変わるジャンルと展開で見せ切った。
本作ではカルト宗教を扱っているが、過疎化した地方に住んでいる身としては、ひとつのきっかけで地域が侵略され乗っ取られるようなことは、あり得なくない近い将来の脅威であり、それを排除することが果たして正解なのかも分からない。そんなことを思ってしまった。
