きゃなりあ

ウルトラマンブレーザーのきゃなりあのレビュー・感想・評価

ウルトラマンブレーザー(2023年製作のドラマ)
3.9
隊長が変身者だったり、ブレーザーのデザインはノアのような神々しさがあるが中身は猿人だったりと初めの方は驚きの連続だった。
新作の発表会見では新規怪獣がゾロゾロと出てくるし、これからの展開を予想するだけでも楽しかった。

個人的ベストは天弓怪獣ニジカガチの前後編。雨の中、佇むニジカガチはまさに天災の神の化身って感じでデザイン、ギミック、ストーリー全てが完璧。ニジカガチが移動する場所が台風の目になっていて、そこだけ雨が降らない異様さが素晴らしい。博士の笑顔での終わり方も完成され過ぎていた。
ニジカガチはソフビの造形もよく、塗装するのが実に楽しかった。

まぁしかし、ゲバルガ、デルタンダルを過ぎたあたりから雲行きが怪しくなってきた気がする。V99という最高機密情報という大きな謎がストーリーが進むに連れて明かされていくが、最終回を観た後だから言えるが少々肩透かしを食らった気分になった。

人体実験が行われて行方不明になっている人達がジャミラ同様、宇宙怪獣になって攻めて来ているのかと予想していたが全然違った。

1番ガッカリしたのはファードランの登場回。急にエミの父親が登場するし、なんの脈絡もなくファードランが登場してブレーザーと合体するし、あれ?ストーリーを早送りして飛ばしたか??と何度も巻き戻して観てしまった。
バンダイの圧力か。玩具の売り上げを立てるため新キャラを登場させなくてはいけないのはわかるけど、さすがに演出がお粗末すぎるように感じた。
これならまだ、アースガロンやSKaRDのアシストウェポンと合体するなどしてほしかった。

後半もザンギル登場回などめちゃくちゃいい回もあったけど、もう少し捻りが欲しかったのでBlu-rayBOXの予約はキャンセルした。

総集編の多さも過去最高なんじゃないかな。あまり総集編を挟みすぎると熱が冷めるからせめて3回くらいで抑えて欲しい。

後半は過去に戦った新規怪獣を大きくしたりして再登場させることが多く、またデルタンダルかぁって胃もたれを感じた。
デルタンダルは好きだよ。平成ガメラのギャオスっぽくてめちゃくちゃいいデザインだけどさー。再登場させるなら昭和、平成怪獣との絡みも観たかったな。

最終回のスペシウム光線は予想外過ぎて震えた。
だけども、V99の宇宙船はなぜヴァラロンを回収して帰らなかったのか疑問が残ったし、何もしないと言って丸腰だったのが宇宙船が去った途端に即戦闘ってなんだかなぁ。

ウルトラヒーローズEXPO 2024 ニューイヤーフェスティバルでの役者さんたちのアクション、ゲント隊長の締めの挨拶など感動した。
しかし、ウルトラマンブレーザーというキャラ付けのせいでウルトラショットでのポージングなどを頼んでもしてくれないのは少し微妙な気持ちになってしまった。
ブレーザーがそういうキャラだっていうのはわかるけどさ、もう少し緩くてもよかったんじゃないかなぁ。
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