すげぇ良かった。
個人的に……全体を通して決して幸せな話ではないけれど
仮説に住んでる人たちの思いとか、会話とかから伝わるこの街自体への愛が
伝わってくる作品で、見ていて悲しい気持ちからいつの間にか切ないけどいい話だなって一話一話思える作品ですごかったです。
僕は個人的に第五話・第九話・第十話が好きです。
第四話。
終始会話も落語みたくテンポがよくて
話自体も酔っ払いすぎてお互いの嫁を交換しちゃうという滑稽な話だけど
結局しれっと元通りになるあのくだらないけど結局はお互いの戻るべきところに戻るんだなという感じが好きでした。
第九話。
半助とタツヤの思いのぶつけ合い、言葉の殴り合い、言葉応酬ノックが好きでした。
死にかけながら半助に、テメェのせーでこの街取り壊すことに決まったよ、とか、ホームレスのことちくったお金で炊飯器買って飯食うってそれってどうなの?とか、街のことを愛しているから出る怒りのセリフが良かった。
そんなタツヤも自らが仮説の立ち退きプロジェクトのリーダーになってしまう。なんか夢持って家族みんなでマンションに引っ越せたらなって思ってた家族にも出て行かれるっていうタツヤ何も悪いことしてないのにそこまでされるかって仕打ちが見てて可哀想だけど、暗い気持ちにはならずに見られる。多分それはタツヤの明るいキャラクターがあるからだろうなと感じました。
第十話。
子供達が立てこもるシーンで、半助が子供達に言った「君達にとっては、仮説じゃなかったもんな」ってセリフが良かったです。
お母ちゃんのみさお(前田敦子さん)と良太郎(塚地さん)が出会ったのは仮説の街だから、子供達にとっては仮じゃなくて本当の家だったっていうのがセリフ1つで伝わって、このセリフすごって感じました。
話1つ1つも出てくるキャラクターも面白いし、セリフもいとしさとせつなさと面白さが入っているセリフばかりでめちゃくちゃ面白かったです。
3年1組 たまき ゆうじん