今までに観た中で一番酷いドラマ。
2話以降テーマが空中分解して意味なく暴力的なベッドシーンや性的な衣装を着たキャラクターたちが歌うだけの不毛地帯と化すのはまだしも、ジョスリンが行う性暴力の告発が実は嘘だった（女性の告発には嘘が含まれているかもしれない）、という展開にはただただ呆れる。ここまで直球な女性蔑視ドラマを莫大なコストをかけて作るって、コメントのしようもない。
脚本兼テドロス役で出演もしてるザ・ウィークエンドは知らない人はいないくらいの超有名アーティストだけど、この人は昔からトキシック（有害）な歌詞を作ることでも有名なので、（ミソジニーを皮肉ったりするような）ポーズとしてやってたんじゃなくて本当にミソジニストだったんだ、と長年の恋も冷めるような地獄ドラマでもある。
あと、初回からインティマシー・コーディネーターを作品作りの邪魔者扱いするシーンがあって、いきなり最低じゃん、と思っていたら、その後は脚本があるのかないのか分からない行き当たりばったりの展開が最後まで続き、結局テドロスは支配関係を保ち続けたまま何があるわけでもなく強引なエンディングへ。
このドラマのサントラ（劇中では未使用）でウィークエンドとマドンナがコラボした"Popular"は全米ヒットチャート20回連続1位になるほど大人気になったけど、このドラマさえ作られなければ素直に聴けたのにね……（メロディは好き）。
時間の無駄を映像化した意欲作なので、大人しく記憶の床に埋めておこう。
