この設定は疑似結婚としては結構説得力あるかも。しかも、提案した男のほうが「あわよくば」状態だし。今となっては逆転してるけど、そもそもは八重をお姫様にしたい、という思いから始まった恋愛だったのね。
ひょんなことから再会した幼なじみの匠と八重。派遣の仕事を辞めて無職で恋人にも捨てられた八重と若手建築家として成功し、会社を起こして順風満帆な匠。疑似結婚を言い訳に彼の家に半年間同居することになり。
とにかく人のためになればという自己犠牲の権化の八重はもどかしくはあるけど、その積み重ねがラストで結実するんだから、物語としてはいいなと思う。でも、現実だったらみんなここまで当人を見てくれないし、理解してくれないし、いいように受け取ってくれない。その辺りは当人たちの人柄もあってか周囲が結果的に盛りたててくれる形になってよかったかなと思う。
でもさ、最後のウソは、どうなのよ。あんな金かけて人のスケジュールどうにかして、それで色々うまくいかなくて失敗(不確定要素が山程あった)してたらどうなったの？ この辺はツメが甘すぎたと思った。
