徹底したタテ社会と、そこに絡んでくる強固な結びつきのヨコの繋がり。
そしてそのヨコの繋がりも、倍率を上げて拡大していくと小さなタテの関係が無数にある。
…っていう韓国らしさがぎゅぎゅっと詰まっていながら、それでいてしっとりゆったりとしていて、味わい深くて好きです。
ずっとゆったりだから、途中でだれたり失速したり・・というよくある流れにならないのもバランス良くて好印象。
イェジンとヘインのラブストーリーという体をなしながらも、これは実際のところ家族の物語。
ホテルで一人、とーちゃんが号泣するシーンがいい。
男たちが無言で酒飲んでるシーンもよかった。
あんな無言シーンで数分間使うなんて、きっと日本のドラマではもうできないんじゃないだろうか。
簡単にわかり合うことも和解することもなく、理解しきれないまま（したくない気持ちのまま）時間が過ぎて行く家族たちの関係や、正義が勝つわけじゃないところ（完全なる正義がそもそもないところ）、すごく現実味があって良かったです。
あとチャーミングに笑いながら積極的にゴリゴリいく系の役って私の中では長らくライアンゴズリングの専売特許としていたのですが、ついにアジアにも敵が現れたか…やるな、チョンヘイン。
