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Bad Banks Season 1(原題)のデルタのレビュー・感想・評価

Bad Banks Season 1(原題)(2019年製作のドラマ)
4.5
ドイツでは、2018年のベルリナーレの一環として初公開され、欧州では高い評価を得た人気シリーズ。

物語は、ルクセンブルクの大手銀行クレディ・インターナショナルに勤める、若く野心的な銀行家ヤナ・リーカム(パウラ・ベーア)を中心に展開。

ヤナは、冒頭から直属の上司のミスで理不尽に解雇されるが、投資責任者のクリステル・リュブラン(デジレ・ノスブッシュ)の計らいで、フランクフルトの投資銀行ドイチェ・グローバル・インベストに再就職する。
ヤナは、グローバルでの新しい上司ガブリエル・フェンガー(バリー・アツマ)から野心的能力を買われ、ライプツィヒ都市開発プロジェクトの責任者に任命される。さらに、ヤナのチームメンバーとして、投資銀行家であり営業マンのアダム・ポール(アルブレヒト・シュッフ)、財務分析のタオ・ホアン(メイ・ズォン・キェウ)を加える。

同じ頃、ヤナはリュブランから、グローバルがバランスシートの改ざんを行っている可能性があること、それについての内部情報を探るように指示される。
さらに、ライプツィヒ都市開発プロジェクトの取引期限が短く、チームメンバーからは反発を受ける。
一方、フェンガーは、最高財務責任者であり同僚のクイリン・シドー(トビアス・モレッティ)から、グローバルの秘密子会社に有毒証券を売却する書類にサインさせられる。

リュブランの真の目的は、フェンガーを投資責任者から失脚させ、クレディ・インターナショナルとグローバル・インベストの合併後に、自分自身がその地位に就くことであり、ヤナはそのために送り込まれた駒であった…

監督は、ドイツでは広く知られており、最近ではNetflixシリーズ『ザ・クラウン』の監督も務めたクリスチャン・シュヴォッハウさん。
全6話のエピソードで、富裕層金融の魅力的な世界、経済的利益と個人的な野心、アドレナリン中毒の銀行家、権力闘争、男性優位の銀行業界における女性の奮闘、国全体の財政を脅かす金融危機を描いています。
欧州では著名な俳優陣が勢揃い。とてもクオリティの高い金融クライムサスペンス。

日本では放送も配信もなさそうなので、DVDを取り寄せて鑑賞しました。
ドイツ語と難しい金融用語、観ることそのものに大変苦労しましたが、アルブレヒト・シュッフ演じるアダム・ポールがとても素敵♡
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