不審火で両親を亡くした9歳のアリス・ハートは、花農園を営む祖母ジューンに引き取られる。そこは秘密に閉ざされた場所だった。 時が経ち、ある裏切りを知ったアリスは自らの過去と向き合うこととなる。
アリス・ハートは9歳の時、家が火事になり、なんとか命をとりとめる。そして疎遠になっていた祖母ジューンに引き取られ、ソーンフィールドと呼ばれるへんぴな農園で暮らすことになるが、そこは多くの花と秘密で閉ざされた場所だった。
ソーンフィールドに少しずつなじんでくるアリス。アリスを温かく迎えたのは、自称“叔母”のキャンディ・ブルー、そしてソーンフィールドに逃げ込んで暮らしている「花たち」だった。ジューンは、アリスの母アグネスがソーンフィールドにいたことはない、と言い張るものの、アリスはさまざまな場所で母が暮らした気配を感じ取る。
ようやく声を取り戻したアリスは、ジューンに家族の真実を話すよう要求する。しかしジューンはアリスをだまし続け、苦痛と恥辱に満ちた過去を隠し通そうとする。
祖母のウソと、ある画策の証拠を見つけてショックを受ける24歳のアリス。ソーンフィールドを飛び出して、砂漠の町アグネス・ブラフで新たな人生を歩もうと暮らし始める。
ツイッグがアリスを捜し続ける間、キャンディはある過去についてジューンに問いただす。一方アグネス・ブラフではアリスが「ディランこそ自分を芯から理解し、心から信用できる人だ」という思いを強めていく。
重苦しい空気の漂うソーンフィールドから離れ、ツイッグは自身のルーツとなる文化に触れ、抱えてきた悲しみと向き合う。ジューンが真実を語りはじめた一方で、アリスは魂の片割れと思っていたディランが別の顔を見せ始めたことに苦しむ。
肉体的・精神的に追い込まれたアリスだったが苦悩しつつ前に進んで、愛することや自分自身と家族を許すことを学んでいく。そしてついには、自分自身の声をあげていくための強さを身につける。