渡邉ホマレ

三体の渡邉ホマレのレビュー・感想・評価

三体(2023年製作のドラマ)
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原作は「せっかくSF大作だし、最新の読み聞かせシステムで聴いてみよう」とAmazonオーディブルにトライしてみたけれど、登場人物の名前が覚えられず、しかもこう…期間が空いてしまうと前のページから読み返そうとするじゃない?

でも音声だから何ページ前だかわかんないというジレンマに襲われ、途中で断念してフィジカルで購入し読み直す。しかも元々読むのが遅いタチなので1年くらいかかってようやく読了。

その後続刊が刊行されるたびに発売日に購入するものの、上下巻の重さにやられながらそれぞれ1年くらいかけて最後まで読んだ。

とにかく異常なまでに、途方もないスケールで描かれる本シリーズは、第一作目『三体』こそが壮大なセットアップ…というか、言ってみればプロローグなのだけれど、何しろ文化大革命真っ只中の中国で幕を開けるのだから馴染みのないおれらからすると掴みどころがない!
「文革って何?」
から始まる人も多いはずだ。おれもそうだったから恥ずかしがらなくても良い!
ただ、コレが結構重要なキーワードになっていて、調べてみるとこの『三体』の物語自体が文革と大きくリンクしている。
ちょっとだけ調べてから本作に触れるのがオススメだ。

…で、本ドラマは中国制作版。Netflix版ではなく、WOWOWで放送されていたものをU-NEXTで配信されたので一気見した。
何しろ30話の長編だ。でもあのボリュームならば仕方がないだろう。
「改編」とされている通り、物語は原作から構成をいじりながらも、呑み込みやすくしっかり伝えている。
もちろん全編中国語だけれど、そのクオリティはめちゃくちゃ高く、結構ビックリするレベルだ。
最初はサッパリわけわからん!と思うかもしれないが大丈夫!なんとかなるし、途中からどんどんドライブしてくるのでハマること請け合い。

前述の通りシリーズのホントに超壮大なプロローグなので、先にこのドラマ版を観てから原作を読み始めても良いかもしれない。