Asino

ビギナーたちの夏のAsinoのレビュー・感想・評価

ビギナーたちの夏(2023年製作のドラマ)
4.0
幼い頃から兄妹?姉弟?のように育ってきたリナとニコ。10年以上続いてる通り、それぞれの両親と共に、彼らが共有している別荘にやってくる。
ふたりは共に映画学校の入学を目指して映画を制作中で、滞在中に作品を仕上げる予定にしていたのだけど...。

リナは自閉症スペクトラムの診断がついていてニコ以外友達がおらず、かなり閉じた関係に見える。
リナの性的好奇心は身近なニコに向かうけど彼にその気はなく、制作中の映画のセックスシーンも土壇場で撮りたくないと言い出す。
彼らの別荘の近くではプロを目指すバスケットボール選手たちが合宿中で、キャプテンのイゴールは制約が多くプレッシャーが重い生活に嫌気がさしていて、彼が一時的に体の関係を持つ地元の女の子はリナとニコにとっては幼馴染みともいえるはずの存在だけど、相容れない。

この4人の若者を中心に、彼らの親たち(元々母親同士が親友)の軋轢も語っていって、すごく新しいかと言うとそうでもないんだけど、構成も演技も見ごたえあって、特にメインの若い子達が可愛くてよかった。

ニコはその前にどこまでゲイの自覚があったか分からないけど、イゴールと関わるうちに恋に落ちるし、リナはとにかく自分が撮ってる映画のことばかりかんがえてるのだけど、少しずつ他人との関わりかたを学ぶ。
そしてイゴールは、最初こそ周りの体育会系のりに乗っかってるけど、次第にリナやニコの自由な考え方を受け入れ、自分自身を見つめ直していく。

単に大学に行くからだけでなく、もう彼らはこの別荘に来ないだろうと思える展開なので後半エモさがまし、一気に見てしまった。
傑作とは言わないし王道ど真ん中だけど、かなりおすすめ。
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