うりぼう

ユーミンストーリーズのうりぼうのネタバレレビュー・内容・結末

ユーミンストーリーズ(2024年製作のドラマ)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

NHK夜ドラ

生きるのが上手くない3人の女性のオムニバス。

夏帆は、若き日の別れに後悔を抱えつつの結婚生活。夫の別れ言葉は、不倫の証し。切れる彼女、振った男の捨て台詞「結婚できないぞ」を見返したはずが、自分の足踏みを噛みしめる。

友人には、やっぱりかと上から目線、別れの地を訪ねての浮気は天井のシミに興醒め。ふん、と思い一つ階段を昇る。夫と投げ捨てたキーを探し、元彼に会い「今なら結婚できるよ」とお墨付き、( ̄ー ̄)ニヤリ。

麻生久美子、人付き合いの苦手な主婦。パートの同僚との気まずい関係の修復に走り回る。相手は介護で精一杯、行き違いは最後まで埋まらないが、その間にパート仲間と関係が深まり、自分の居場所を見つける。アホな夫にも耐えられる冬の終わり。

「あれ」を持つ宮崎あおい、ママとの葛藤を抱える孤高のOL、脳卒中で倒れた父の介護とペンションに帰る息子、学校で虐めに遭う両親を事故で亡くした女子高生がそれぞれ、もがきながら、関わり合う。

近くにいる人の真剣な想いや言葉が彼女や彼に春をもたらす。「あれ」が発動したかどうかは不明だが、それを意識する生活は意味がある。ユーミンの歌にも、誰かを動かす、顔を上げる「あれ」を発動させる力があり、誰もが受け取る能力を持つ。
うりぼう

うりぼう